6F初参戦で新境地を切り開いた。3歳ス
プリント重賞「第6回
葵S」は27日、3年ぶりに京都で行われ、4番人気
モズメイメイ(牝=音無)が抜群のスタートから逃げ切りV。距離を2F縮め、
チューリップ賞に続く重賞2勝目を飾った。勝ち時計1分7秒1は01年
カルストンライトオの記録(当時オープン特別)を0秒3更新するレースレコード。鞍上の
武豊(54)、
音無秀孝師(68)のコンビは1番人気に支持された18年
アサクサゲンキ(5着)の雪辱を果たした。
スタート直後にスタンドがどよめいた。
モズメイメイはゲートを出た瞬間、1馬身のリードを取る
ロケットスタート。
武豊が「元々、速い馬だけどタイミングが合い過ぎて速かった」と振り返るように15番枠からサッと内ラチ沿いへ。労せず先手を奪った。
この路線で結果を出してきた同世代のス
プリンターを相手に、6F初起用でも一切スピード負けしなかった。飛ばし過ぎず、引きつけ過ぎず前半3Fを33秒9で通過。抜群の手応えで4コーナーを回って後続を突き放しにかかる。上がり3Fを33秒2にまとめ、追い上げをシャットアウト。内から懸命に詰め寄る
ルガルを半馬身差で振り切り、2度目の重賞Vゴールを駆け抜けた。勝ち時計1分7秒1はコースレコード(14年オ
パールS、
ヘニーハウンドの1分6秒7)に0秒4差に迫るタイムだ。「後ろから来ていたけど前半のアドバンテージが効いた。初めて乗った時から先々はス
プリント戦と思っていた。1200メートルで良さが出たし(今後も)この路線でいいと思います」と適性を強調。自身の話題でいえば
ファントムシーフとのコンビで臨む今日のダービーに弾みをつける勝利となり「いよいよダービー。またインタビューしてもらえるように頑張りたい」と意気込みを口にした。
勝利を見届けた音無師は「フライングですね(笑い)。
桜花賞も速かったけど、もっと速かった」とスタートを勝因に挙げた。この日は
桜花賞(13着)から体が10キロ増えて466キロで出走。「まだ細く見えるけど、いい具合に成長しているね」と目を細めた。今後については「夏休みを挟み、オーナーと相談します」との方針。音無厩舎の先輩にあたり、同じ勝負服で20年
高松宮記念を制し、既に引退、繁殖入りしている
モズスーパーフレアの後を継ぐス
プリント女王候補が誕生した。
◆
モズメイメイ 父
リアルインパクト 母インラグジュアリー(母の父
フランケル)20年2月18日生まれ 牝3歳 栗東・音無厩舎所属 馬主・キャピタル・システム 生産者・北海道千歳市の社台
ファーム 戦績6戦4勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億1436万1000円。馬名の由来は冠名+人名の愛称。
スポニチ