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【葵S】モズメイメイ初6Fでレースレコード ロケットスタートから悠々逃げ切り

スポニチ
  • 2023年05月28日(日) 04時50分
 6F初参戦で新境地を切り開いた。3歳スプリント重賞「第6回葵S」は27日、3年ぶりに京都で行われ、4番人気モズメイメイ(牝=音無)が抜群のスタートから逃げ切りV。距離を2F縮め、チューリップ賞に続く重賞2勝目を飾った。勝ち時計1分7秒1は01年カルストンライトオの記録(当時オープン特別)を0秒3更新するレースレコード。鞍上の武豊(54)、音無秀孝師(68)のコンビは1番人気に支持された18年アサクサゲンキ(5着)の雪辱を果たした。

 スタート直後にスタンドがどよめいた。モズメイメイはゲートを出た瞬間、1馬身のリードを取るロケットスタート。武豊が「元々、速い馬だけどタイミングが合い過ぎて速かった」と振り返るように15番枠からサッと内ラチ沿いへ。労せず先手を奪った。

 この路線で結果を出してきた同世代のスプリンターを相手に、6F初起用でも一切スピード負けしなかった。飛ばし過ぎず、引きつけ過ぎず前半3Fを33秒9で通過。抜群の手応えで4コーナーを回って後続を突き放しにかかる。上がり3Fを33秒2にまとめ、追い上げをシャットアウト。内から懸命に詰め寄るルガルを半馬身差で振り切り、2度目の重賞Vゴールを駆け抜けた。勝ち時計1分7秒1はコースレコード(14年オパールSヘニーハウンドの1分6秒7)に0秒4差に迫るタイムだ。「後ろから来ていたけど前半のアドバンテージが効いた。初めて乗った時から先々はスプリント戦と思っていた。1200メートルで良さが出たし(今後も)この路線でいいと思います」と適性を強調。自身の話題でいえばファントムシーフとのコンビで臨む今日のダービーに弾みをつける勝利となり「いよいよダービー。またインタビューしてもらえるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

 勝利を見届けた音無師は「フライングですね(笑い)。桜花賞も速かったけど、もっと速かった」とスタートを勝因に挙げた。この日は桜花賞(13着)から体が10キロ増えて466キロで出走。「まだ細く見えるけど、いい具合に成長しているね」と目を細めた。今後については「夏休みを挟み、オーナーと相談します」との方針。音無厩舎の先輩にあたり、同じ勝負服で20年高松宮記念を制し、既に引退、繁殖入りしているモズスーパーフレアの後を継ぐスプリント女王候補が誕生した。

 ◆モズメイメイ 父リアルインパクト 母インラグジュアリー(母の父フランケル)20年2月18日生まれ 牝3歳 栗東・音無厩舎所属 馬主・キャピタル・システム 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績6戦4勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億1436万1000円。馬名の由来は冠名+人名の愛称。

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