「
日本ダービー・G1」(28日、東京)
節目の90回目を迎えた3歳頂上決戦を制したのは、新種牡馬
サトノクラウン産駒の4番人気
タスティエーラ。2着に敗れた
皐月賞の雪辱を果たし、世代7708頭の頂点に立った。
ダミアン・レーン騎手(29)=豪州=は4回目の騎乗で初勝利を飾った。2冠を狙った1番人気の
皐月賞馬
ソールオリエンスは首差及ばず2着。3着には6番人気
ハーツコンチェルトが続いた。なお、2番人気の
スキルヴィングはゴール入線後に転倒。急性心不全で命を落とした。
◇ ◇
タスティエーラはお見事でした。道中は好位4番手を追走。勝てるポジションにいましたね。前半5Fの通過は60秒4。ダービーというレースを考えれば、平均からやや遅いペースです。
タスティエーラは理想的な位置取りでした。そこから終始、ロスのないスムーズなレース運びをして、最後もしっかり脚を使いました。
この馬の長所は素直なレースができるところ。スタートを切ってからいい位置を確保し、長くいい脚を使えます。リスクの少ない競馬ができるのは強み。レース巧者ですね。そこが勝敗を分けました。
ソールオリエンスはスタートを出て、向正面では行きたがるところを見せていました。
皐月賞は後ろからゆったり走れていただけに、そこが誤算だったのかもしれません。それでも最後はしっかり伸びて2着。敗れはしたものの、力は十分に示しました。
3着
ハーツコンチェルトはスタートがひと息で後方の位置でしたが、5F過ぎからじんわり進出して、最後までしぶとく脚を伸ばしました。4着
ベラジオオペラも内からいい脚を使いましたね。レース前から気になっていた
ノッキングポイントが5着でした。馬の形が非常にいい馬。今後、注目したいです。
2番人気の
スキルヴィングはアク
シデントが発生。故障は競馬につきものとはいえ、残念な結末となってしまいました。(元JRA調教師)
提供:デイリースポーツ