◆第73回
安田記念・G1(6月4日、東京競馬場・芝1600メートル)
イルーシヴパンサー(牡5歳、美浦・
久保田貴士厩舎、
父ハーツクライ)は9ハロンだった前走の
中山記念が直線で挟まれる不利もあって8着。ただ、
安田記念を目標に1度たたいてから本番という陣営の思惑は、マイル【5102】の適性の高さからも十分、見て取れる。
それを証明するかのように、5月24日の1週前追い切りでは、栗東から
岩田望来騎手が駆けつけ美浦・Wコースで
リラックス(3歳1勝クラス)と併せ、5ハロン66秒8―10秒9で追走から楽々と併入。ゴール前で軽く仕掛けられただけでラスト1ハロンは超抜の伸び。久保田調教師も「しっかりやったが、走りの
バランスは良かったし、反応も良かった」と手応え。上昇カーブを描いてきていることは間違いない。
1番人気に推された昨年の同レースは、後方から最速上がりを駆使したが、流れも向かず8着に敗れた。久保田師は「悔しい思いをしているからね。馬は昨年よりも成長している」と期するものがある。G1馬10頭が相手でもしまいの切れは見劣らないだけに、軽視はできない。(松末 守司)
スポーツ報知