6日、
アーモンドアイが顕彰馬に選定されました。GI・9勝は日本馬史上初めて。引退式には多くの人が別れを惜しむなど、とてもファンの多い馬でもありました。
そんな名牝を担当していたのが国枝厩舎の根岸助手。顕彰馬選定の発表を受けて、函館出張中の同助手に心境を聞くことができました。「3年間ずっといい成績を残して、海外でも活躍してくれましたからね。3年間ずっとトップを走っているなんて、なかなかいない。選ばれて良かったです」と目を細めていました。
17年8月にデビュー。初戦こそ2着に敗れましたが、その後は破竹の7連勝。牝馬三冠を達成し、ド肝を抜くコースレコードを叩き出した
ジャパンC、
ドバイターフと圧倒的な強さを見せつけてきました。思い出のレースを聞くと、「一つひとつすべていい思い出ですが、やっぱり三冠を取った
秋華賞は印象深いですね。爪を傷めていてスムーズな調整ができない中で、すごい脚を使ってびっくりしました」(根岸助手)。規格外の末脚には幾度となく驚かされましたよね。
「体つきも筋肉量がものすごくて迫力がある。そういうのがしまいのスピードにつながっていたんだと思います。スピードが違いましたね」と改めてそのすごさを伝えてくれました。
今は母となり、その血脈をつないでいます。昨年1月13日に誕生した待望の初子は父
エピファネイアの牡馬。根岸助手は昨夏、
アーモンドアイとその子どもに会いに行ったそうです。「お母さんになってゆったりしている感じはしましたけど、やっぱり筋肉はすごかったですね。現役時は気が強かったんですが、穏やかな感じでした」。競走馬としての役目を終えて母親の顔をした
アーモンドアイを見て感慨深げな表情の先には…。
アーモンドアイの子で再び大舞台へ──。
アーモンドアイの子で、そして国枝厩舎悲願のダービー制覇へと夢が膨らみます。
(函館のダービー制覇を夢見る記者・三嶋まりえ)
東京スポーツ