北海道シリーズの開幕を告げるサ
マースプリントシリーズ第1戦「第30回函館ス
プリントS」の木曜追いが8日、函館競馬場で行われた。重、不良と力のいる馬場で2連勝中の
ジャスパークローネが、雨で水気をたっぷり含んだウッドをものともせず末脚を伸ばし、好調キープをアピール。週末の雨予報を追い風に、3連勝を狙っている。
前日の雷雨から一転、カラッと晴れ上がった函館競馬場。ただし激しい雨の影響は残り、8日の馬場状態は芝がやや重、ウッドは重。
ジャスパークローネはWコースでの追い切り。昨年
ナムラクレアでこのレースを勝利した浜中が騎乗して馬場入り。単走でスタートした。4F標識あたりからペースアップ。直線を向いて、ラスト1F13秒2と脚を伸ばした。水気をたっぷりと含んだ馬場だけに時計こそ目立たないが好調キープを物語る切れのあるフットワークだ。
清水亮助手は「十分に仕上がっているので、この程度でいい」と及第点。出来の良さも、道悪での力強さも再確認している。
2勝クラス、3勝クラスの
駿風Sと逃げて連勝。馬場が重、不良と
パワーのいる馬場だった。父フロステッドはウッド
メモリアルSなどG1を3勝。米国ダートのマイルから中距離で活躍したタピット産駒。力のいる馬場が合っているのは、父の影響だろう。週末にもうひと雨来そうな天気予報も追い風になりそうだ。
連勝した飛躍の大きな要因は、4走前の
葵S後の約9カ月に及ぶ長期休養。
「3歳春の競馬が終わった後、ツメの状態が良くなかった。ゆっくり休ませたことで心身ともに成長し、今の充実ぶりにつながっている。前走は1000メートルで勝ったけど、1200メートルの方がレースはしやすい。洋芝も問題ないし、条件は合っていますよ」と3連勝へ向け力が入っている。
昇級で大幅な相手強化となるが、作戦は決まっている。「逃げてこそ良さが出るタイプ。ここもハナにこだわりたい」と清水亮助手が逃げ宣言。
テイエムトッキュウという強力な同型をはじめ、開幕週で一つでも前へ…という馬が複数。ゲートから目の離せない一戦で、鍵を握る一頭だ。
スポニチ