競馬開催中にスマートフォンを不適切に使用し騎乗停止処分を受けていた
今村聖奈騎手(19)=栗東・寺島厩舎=が13日、金沢競馬で実戦復帰。8レースに騎乗し未勝利に終わり「やっぱり競馬は難しいと思いました」としたうえで「信頼を取り戻すためにもコツコツ頑張っていきたい」と前を向いた。今週復帰を迎える他の5人も各所でそれぞれの思いを語った。
金沢競馬1Rのパドックに姿を見せた今村は深々とおじぎ。騎乗馬の
ウインペルセは、
JRAからの転入初戦。4戦連続で2ケタ着順だったが、単勝2番人気の3・6倍に支持された。5月10日の笠松競馬以来、34日ぶりのレース騎乗は、スタートから行き脚がつかず後方追走。直線は内から追い上げたが5着に終わった。
この日は7Rの
JRA交流・能登舳倉島賞の
メイショウケンセイなど8頭の手綱を執った。1Rのパドックではファンの声援に「また頑張ろうという気持ちになりました」。だが、最高が6、7Rの3着と未勝利に終わり「レース勘を失わないよう調教に乗ってきましたが、やっぱり競馬は難しいと思いました」と“みそぎの1勝”はならず、悔しさをにじませた。
ルーキーイヤーの昨年に51勝を挙げ、
JRA女性騎手の年間最多勝記録を更新した19歳は、処分を受けた自身の行動について「たくさんの方にご迷惑をおかけし、ファンの信頼を失うような行為。本当に申し訳ありませんでした」と改めて謝罪。騎乗停止期間に自分を見つめ直し「人として欠如している部分もたくさん見つかりました。ジョッキーとして、一社会人として、もっと成長していかないと、と感じました」と明かした。
この日の入場人員は1547人で前年比287人増と、相変わらずの注目度の高さだった。今年はここまで15勝。17日の阪神で
JRAのレースに復帰し、18日は
マーメイドSの
ハギノメーテルで重賞にも騎乗予定。今村は「失った信頼を取り戻すためにも、コツコツ頑張っていきたいです」と誓った。(吉村 達)
スポーツ報知