「第64回
宝塚記念」1週前追いは栗東滞在の
イクイノックス(牡4=木村)がCWコースで軽快に動いた。
集中した走りで駆け抜けた。開門直後にCWコースに姿を現した
イクイノックスは
ブレッシングレイン(6歳障害オープン)を追走してスタート。直線、内から並びかけ、いっぱいに追われた僚馬とは対照的に余裕の手応え。ルメールが早めに抜け出して気を抜かないよう留意し、きっちり併せて首差先着した。
6F79秒3〜1F11秒6の時計を確認したルメールは「うん、いいね。僕はモーションを出さなかったですし、今日は十分」と納得の表情。「状態は良さそう。馬場の入りから冷静に走って、いいフットワークで徐々に加速してくれました。呼吸が少し重い感じがしましたけど、競馬の日にトップコンディションになれば」とうなずいた。
4日からの栗東滞在で美浦から環境が変わり、8日の2週前追いはナーバスな面もチラリ。それでも日を追うごとに適応し、振る舞いがどっしりしてきた。ルメールは「栗東に来てもハイ
テンションではなく、エキサイトもしていないし、慣れてきた感じ」と相棒に信頼を寄せる。先週と違い、メンコを外した点について木村師は「より緊張感がある状況でも動いてもらいたい、動いてくれるだろうっていうのがあります」と説明した。踏み込んだ調教を課し、来週末に向けて態勢は整いつつある。
昨年の
天皇賞・秋から
有馬記念、今年初戦の
ドバイシーマクラシックとG1・3連勝中。ファン投票は歴代最多の21万超の票を集めた。木村師はその重みを受け止め「いいレースだったなって思っていただけるように。責任を感じています」と語り「軽々しく勝ちますとは言えないけど恥じない仕事を日々、重ねていきたい」と気を引き締めた。プレッシャーを力に変え、ファンの期待に応える意気込みだ。
スポニチ