ダート路線を歩む3歳馬たちはかなりの粒ぞろい。UAEダービーを制して米
ケンタッキーダービー(6着)にも挑戦した
デルマソトガケ、兵庫CSで4勝目を挙げた
ミトノオー、新馬、1勝クラスと圧勝の連続の
ヤマニンウルス…。パッと思い浮かべるだけで将来性あふれる馬が何頭も出てきます。
ユニコーンS(18日=東京ダート1600メートル)に出走するぺ
リエールもまた今後が楽しみな1頭です。前走のUAEダービー(1900メートル)はやや距離が長い中で折り合いに専念。結果的には先行有利の決着となり、離された4着に終わりましたが…。適距離ではない中で、最後まで脚を使った内容自体は決して悲観するものではありませんでした。
何よりデビュー2戦の内容が鮮烈。「気持ちが前向きだし、動きも水準以上。初戦から期待できそうです」という黒岩調教師の言葉通り、新馬→1勝クラス・オキザリス賞とも3馬身半差の圧勝。素質の高さを存分に見せつけてくれました。
この中間もしっかりと乗り込み、「順調そのもの。休み明けでも仕上がりやすいタイプ。状態はいいと思います」とトレーナーに海外帰りの不安の色はまったく感じられません。
残った懸念材料は高速決着になった時でしょうか。近年の
ユニコーンSは良馬場でも1分35秒台の決着が当たり前。勝っている舞台とはいえ、その
ヒヤシンスSの走破時計が1分37秒2だったことを考えると…。そんな不安を師にぶつけてみたのですが、「スピード勝負はむしろ歓迎です。本質的にはスピードを生かす形が合っていると思う」とこちらの迷いを打ち消すような頼もしい言葉が返ってきました。
ユニコーンSといえば
カフェファラオ、
ルヴァンスレーヴ、
ゴールドドリームほか、過去10年の勝ち馬のうち実に7頭が後にGI・Jpn1を制している超出世レース。まさに大舞台への足掛かりとなる一戦です。
ぺ
リエールの黒岩調教師も「今後は古馬とやっていかないといけないからね。スピード一辺倒ではなく、
パワーも兼ね備えていかないと」。その視線は先へ先へと向いています。課題が先に出るのも期待の高さゆえ。
ユニコーンSを
ステップに大きく羽ばたいていただきましょう。
(美浦のユニコーン女子・三嶋まりえ)
東京スポーツ