「G1データ王」は過去10年の傾向から勝ち馬に迫る。今週は上半期を締めくくる春の
グランプリ「
宝塚記念」。阪神内回り芝2200メートルという施行回数の少ない条件とあって、毎年ひと筋縄ではいかない難解G1だが、果たして今年は?データ班が導き出したのは日本最強馬
イクイノックスではなく、好位から攻められる4歳G1馬だ。
(1)性齢
5歳の成績が秀逸。14〜19年は6連勝を飾っており、【7・4・5・37】で勝率13・2%。連対率(20・8%)、複勝率(30・2%)もトップだ。それに続く好成績が【3・1・5・28】の4歳馬。近3年で2勝を挙げている。一方、7歳以上は【0・1・0・23】と振るわない。スピード化が進む現代競馬において「若さ」はかなりのアドバンテージになっている。
18年以外の9年で馬券に絡んでいる牝馬。【4・1・6・15】で勝率15・4%、連対率19・2%、複勝率42・3%とかなりの好成績。単勝回収率(140%)、複勝回収率(186%)も優秀だ。
(2)人気
1番人気は【2・2・1・5】の複勝率50%で、そこそこ信頼できる。ただ、1番人気濃厚
イクイノックスには不吉なデータも…。その2勝はともに鞍上乗り替わりでのもの。ルメール&
イクイノックスの最強コンビは歴史を変えられるのか。
2番人気【3・0・2・5】、3番人気【2・0・0・8】で1〜3番人気が7勝。頭は人気馬の可能性が高い。ただ2、3着に関しては波乱傾向。6〜10番人気が10頭も馬券に絡んでおり、人気薄の激走にも注意が必要だ。
(3)前走
馬場が荒れ気味な阪神最終週で行われるこのレース。
パワーも要求されるため長い距離を走ってきた馬の好走が多いかと思いきや、距離短縮組【6・4・5・57】と距離延長組【4・6・5・55】にそこまで差はない。
レース別で見ると
天皇賞・春組【4・3・2・32】とG1昇格後の
大阪杯組【2・2・1・16】が好成績。ドバイシーマC組は【1・1・2・6】と信頼度は低め。13年は3冠牝馬
ジェンティルドンナが、16年にはダービー馬
ドゥラメンテが1番人気で敗れている。ローテーション的にも
イクイノックスには嫌なデータが立ちはだかる。
(4)脚質
4角7番手以内の馬が全10勝。直線が短い内回りコースとあって好位を取れる馬が圧倒的に有利だ。その中でも4角2番手は【4・2・1・10】と好成績。15年は6番人気
ラブリーデイ、18年は7番人気
ミッキーロケットが勝ち、波乱演出。先行馬は要警戒だ。
一方、4角10番手以下は【0・2・0・42】と絶望的な数字。実際に15年
ゴールドシップ、20年
サートゥルナーリア、昨年
エフフォーリアは後方からの競馬で人気を裏切っており、極端な追い込み馬は狙いづらい。
結論
好位で競馬ができる
天皇賞・春勝ちの4歳馬
ジャスティンパレスを主役に指名する。近5走は4角5番手以内で直線を迎えていて、その先行力と自在性はこのコースで有利に働く。2走前・
阪神大賞典を快勝しており、コース実績があるのも強みだ。早めに仕掛けて鮮やかにG1連勝を飾る。 (データ班)
スポニチ