「
宝塚記念・G1」(25日、阪神)
俗に言う“ヒーロー原稿”を書く作業はカロリーが高く、下手くそな私なんぞはいつも悪戦苦闘…。うまい人はレースの描写はもちろんのこと、事実関係やエピソードを臨場感たっぷりに、かつ簡潔に書いてらっしゃる。毎回、翌日の新聞を見比べては語彙力の乏しさに落胆しています。
前年の
宝塚記念。ヒーロー原稿を担当した私は
タイトルホルダーが勝った瞬間、真っ先に16年に2着に敗れ、ゴール入線後に下馬した父
ドゥラメンテの姿が頭をよぎった。その後、左前肢ハ行により渡仏を断念するとともに現役を引退。9歳で早世したことも相まって、“孝行息子の雪辱V”という一文は添えたかった。
今回、
タイトルホルダーの姿がないのは残念だが、
ドゥラメンテ産駒は3歳馬
ドゥラエレーデが参戦してきた。父の舞台適性は既に証明済みで、母父も12年覇者の
オルフェーヴル。
母マルケッサは未勝利に終わったものの、伯父は16年
菊花賞&
有馬記念を制した
サトノダイヤモンド。
サンデーサイレンスの3×4クロスが掛かったきれいな配合だ。
ダービーでは気合が空回りしてしまったが、14番人気で
ホープフルSを制したように、大舞台でこそ血がたぎるタイプ。古馬の牙城を崩すのは容易ではないが、史上初の3歳馬Vにかけてみる手はある。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ