デビュー16年目の
三浦皇成(33=鹿戸)が、東京5Rの
ヴェロキラプトル(牡2=高野、父
スワーヴリチャード)で逃げ切って、
JRA通算1000勝を達成した。先頭でゴールすると、場内からは期せずして拍手が湧き起こった。5月13日の東京3Rで王手をかけてから71戦目の
メモリアルV。史上42人目、現役22人目の大台到達となった。
レース後、三浦がウイナーズサークルでのセレモニーに登場すると、あちこちから「コウセー、おめでとう」の声が掛かった。三浦は「皆さん大変長らくお待たせしました。なかなか勝ち切れずに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。999勝になってから、1勝することの大変さやありがたみを、今までのジョッキー人生で一番感じられたのかなと。本当に貴重な1勝になったと思います」と心情を吐露した。
ルーキーイヤーだった08年に、
武豊が保持していた新人記録の69勝を大幅に上回る91勝をマーク。明るい未来を期待されながら、度重なるケガにも泣かされた男が、ようやく節目の数字にたどり着いた。「勝つことの喜びをかみしめていると、自然と苦しかったことは忘れてしまいます。あと1勝のリーチをかけてから、先輩方は“早く勝てよ”と言ってくれるのですが、レースになると全然気にしてくれず…。それだけ競馬界はお互いが切磋琢磨(せっさたくま)できる素晴らしい世界なんだなとも思っています」と感慨深げに語った。
三浦はこれまで
JRA・G1に通算114回騎乗して未勝利。84年
グレード制導入後、
JRA・G1未勝利での1000勝到達は史上初となった。
スポニチ