宝塚記念が終わり、今週からは夏の3場開催に突入。福島では例年どおり、土日で4鞍のメイクデビューが組まれている。福島の芝1800mでは新種牡馬である
レイデオロの産駒が初勝利となるかに注目だ。
開催替わりの函館にも芝1800mのメイクデビューが組まれており、どの馬が勝ち上がるのかをチェックしておきたい。
【7月2日(日) 福島芝1800m】
◆
レイデラルース(牡、父
レイデオロ、
母カンデラ、美浦・
手塚貴久厩舎)
ダイワメジャー産駒の母は同じく手塚厩舎で管理され、ダートの中距離で3勝した。近親には
マカヒキ(
日本ダービー、ニエル賞など)や
ウリウリ(重賞2勝)がいる。
先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.0-67.5-52.1-37.4-24.0-11.8。先々週には6F83.0-1F11.4をマークしている。「自分からグイグイと進んでいく。コントロールの難しさがあるけど、心肺機能はいい。お母さんも乗り難しいところがあったし、いろんな面で似ている。スッと先行して自分のリズムで走れれば押し切れるだけの能力はあると思います」と
手塚貴久調教師。鞍上は
M.デムーロ騎手が予定されている。
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シャパリュ(牡、父
スワーヴリチャード、
母ボンバルリーナ、美浦・
菊沢隆徳厩舎)
シンボリクリスエス産駒の母は芝2000mで2勝した。5歳上の半兄
キタノインパクトは芝の中距離で3勝。近親には
ダイレクトキャッチ(
共同通信杯2着)や
イルーシヴパンサー(重賞2勝)がいる。東京で使うプランもあったが、じっくりと調教の本数を積み重ねてきた。
先週の追い切りはウッドチップコースで6F86.8-68.2-53.4-38.7-24.4-11.5をマーク。毎週、年長馬との併せ馬で丁寧に乗り込まれている。「まだ性格的に幼いところがあるけど、体力はある。本数を重ねるにつれ、だいぶ良くなってきた。瞬発力に欠けるぶん、東京よりは福島のほうが条件的にも合うと思います」と
菊沢隆徳調教師。鞍上は
菅原明良騎手が予定されている。
【7月2日(日) 函館芝1800m】
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カンジ(牡、父
Uncle Mo、
母Nikki's Choice、美浦・
武井亮厩舎)
昨年のキーンランドセプテンバーセールにおいて60万ドルで落札された米国産馬。近親(祖母の半兄)に米G1・BCジュヴェ
ナイルの勝ち馬(
Success Express)がいる。先週の追い切りは美浦のウッドチップコースで6F84.9-67.4-52.1-37.4-23.7-11.6をマークした。
「馬格もあるし、体力的には十分。周りに気を遣う面があったけど、ひと追い毎に学習しているし、だいぶ良くなってきた。セリの時から期待していた一頭です」と
武井亮調教師。鞍上は
横山武史騎手が予定されている。
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リヤンイヴェール(牝、父
キズナ、
母デプロマトウショウ、美浦・
栗田徹厩舎)
マザートウショウ(
クイーンCなど重賞3勝)の孫にあたり、いとこには
クリダーム(
函館2歳S2着)がいる。美浦で乗り込み、函館に移動。先週の追い切りにはジョッキー(
横山和生騎手)が跨り、現地に到着後も順調そうだ。
「調教の動きには余力がある。まだ良くなりそうだし、長めの距離もいいと思います」と
栗田徹調教師。鞍上は
横山和生騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)