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ライスネイチャで始まる松永昌調教師とナイスネイチャと血の物語/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2023年06月28日(水) 18時01分
 先月30日、ナイスネイチャが安らかに天国へと旅立った。有馬記念で3年連続3着(1991〜93年)するなど、「ブロンズコレクター」の異名を取ったオールドファンにはおなじみの名馬。一方、近年は「ウマ娘 プリティーダービー」のキャラクターとして人気を博し、若い世代にもその名は浸透していた。

「騎手時代、一番思い入れのある馬だった。GIを勝てるはずの馬だったのに、オレが勝たせてあげられなかったのが…」

 主戦だった松永昌博調教師は現役時代の悔しさを改めて口にしていたが、強敵揃いの中でも何とか勝とうと懸命に走り続ける姿がファンの胸を打ち、絶大な人気を誇ることになったのもまた確かなのでは。

 そんなナイスネイチャの血を脈々と受け継ぐ1頭が21日、松永昌厩舎へと入厩した。その名もライスネイチャ(牡=父メイショウボーラー)。母オムスビから「ライス」、そして祖母ゲッケイジュナイスネイチャの半妹だったことから「ネイチャ」を取って命名された。来年2月で定年を迎える松永昌調教師が、このタイミングで、この血統を預かることに、血の織りなすドラマを感じずにはいられない。

「2歳馬を預かるのも今年が最後になるからな。馬主さんに“やれるものならやらしてほしい”と頼んだんや」という松永昌調教師の熱い思いにオーナーが応えた格好だ。

「1歳時はかなり小さかったが、450キロくらいまで成長してくれて、いい馬になったね。ゲート練習も行ってるけど、今の感じならすぐに合格しそうやな。メイショウボーラーの産駒で距離は短いところになると思う。小倉開催に間に合うようならいいけどな」

 トレーナーは3歳夏に3連勝で小倉記念を制したナイスネイチャの思い出の地でのデビューを考えているようだ。

 JRAが99年にワイド馬券を発売する際に、告知ポスターにナイスネイチャを起用したことを覚えているファンも多いのではないか。

ナイスネイチャが亡くなった年、それもその後すぐにこの馬が入厩してくれたからな。そりゃあ勝ってくれるに越したことはないけど、喜んでくれるファンがいるなら3着でもええんやないか」

 松永昌調教師はたくさんのファンに愛されたナイスネイチャを懐かしむようにそう口にした。

 注目のデビューはもう少し先になるが、その初戦でライスネイチャ絡みのワイド馬券がかなり売れそうな予感がしているのは当方だけではないだろう。

(難波田忠雄)

東京スポーツ

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