28日(水)、曇・良馬場の
大井競馬場で行われた上半期ダート競馬の総決算、第46回
帝王賞(JpnI・2000m・出走12頭)は、中団より後ろから運んだ2番人気の
メイショウハリオが直線での3頭による追い比べを制し、史上初の
帝王賞連覇を果たした。さらに前走の
かしわ記念に続き交流JpnIも連勝とした。勝ちタイムは2分01秒9。
直線では最内に進路を取って伸びた4番人気
クラウンプライド(
JRA)がハナ差で2着、さらにアタマ差の3着に1番人気の
テーオーケインズ(
JRA)が続き、4着
ハギノアレグリアス、5着
プロミストウォリアまで
JRA勢が占めて、地方馬は
ライトウォーリア(川崎)の6着が最高だった。
勝った
メイショウハリオは
父パイロ、
母メイショウオウヒ(
その父マンハッタンカフェ)という血統の6歳牡馬で通算成績は22戦9勝(うち地方4戦2勝)。重賞は一昨年の
みやこステークス、昨年の
マーチステークスと
帝王賞、今年の
かしわ記念に続いて5勝目。騎乗した
浜中俊騎手、管理する
JRA栗東・
岡田稲男調教師も
帝王賞連覇となった。
(レース後の関係者コメント)
1着
メイショウハリオ(
浜中俊騎手)
「ゴールしてからは、勝ったかどうかわからなかったですが、本当に頑張ってくれました。返し馬であったり、パドックであったりで、状態の良さは感じましたし、厩舎サイドの方からも、状態が良いということを聞いていましたので、状態に関しては自信を持って、レースに騎乗しようと思いました。
最後の直線の伸びが良い馬ですので、その長所を活かすように、前半はゆっくり行きましたが、勝負所で外に出してからは手応えもよかったですし、ラストもしっかり走ってくれました。
本当にゴールまでわからなかったのですが、
クラウンプライドの方が良く見えましたので、なんとかそれを交わしてくれと思いながら乗っていました。
まだ中央のGIを一緒に勝ててはいないのですが、今日の
帝王賞の連覇というのは史上初めての快挙ということですし、中央のGIを次こそは、という風に思っています。
ここまで馬を仕上げてくれた厩舎関係者のみなさんと、オーナーと、牧場関係の皆様、そして何より
メイショウハリオに感謝の思いでいっぱいです。今日、ハリオが無事に、全馬無事にゴール出来て、その中で
メイショウハリオが1着を取れたということも、ここにいる皆様の声援のおかげだと思っています。本当に今日は嬉しいです。ありがとうございました」
(
岡田稲男調教師)
「(連覇は史上初と)聞いていたのでとても嬉しい気持ちです。ゲートをすんなりと出てくれたので、自分のペースでゆっくり行っても勝負所で気合いを入れて上がって行くというのが理想のレースなので、完璧に乗ってくれたと思います。
(レースは)彼(浜中騎手)に任せて、馬の気分を損ねないでというところでした。(ゴール前は)届かないかなと思いました。大井の直線はこんなに長いのかと思いました。届かなかったかなとモニターを見ていたのですが、スローで勝ったと思いました。
(馬は)いつもより落ち着いていましたね。体調も良かったので、毛ヅヤといい、申し分のない出来でした。大仕事をしてくれたので、オーナーと相談しながら次を考えたいです。今日は本当にありがとうございました。これだけのことをやってくれたので馬も非常に強くなってくれていると思います。オーナーや牧場の方々に感謝したいです」
2着
クラウンプライド(
川田将雅騎手)
「最後まで良い内容で走り切ってくれました。着差が着差だけに勝たせてあげたかったですが、強い3頭の中で、勝った馬が今日は一番運を持っていたというところです」
3着
テーオーケインズ(
松山弘平騎手)
「馬は動ける、良い状態でした。ゲートで後肢を滑らせてしまいました。道中はスローになり、持ち味が活かせませんでした。1番枠が仇になってしまいました。非常に悔しいです。状態は良かったですし、結果を出せずに申し訳ないです」
4着
ハギノアレグリアス(
岩田望来騎手)
「ゲートはいつも通り出ませんでしたね。道中の雰囲気は良かったです。しっかり折り合いがついて、リズム良く運べました。自分から動いていこう、という話をしていて、早めに押し切る形に持ち込んだのですが......。上の3頭は強かったですが、初のナイターでこれだけやれましたし、賞金を加算して戻って来たいです」
5着
プロミストウォリア(
鮫島克駿騎手)
「馬場的にも行ければ行こうと思っていました。スムーズに先手が取れて、良いペースでしたが、思ったよりも上位には離された感じで、現時点では距離が長いのかな、という止まり方でした」
8着
ノットゥルノ(
武豊騎手)
「道中は手応え良く、感じは良かったのですが、止まってしまいました。もしかしたら距離が長いのかもしれません」
(取材:米田元気、山本直)
ラジオNIKKEI