春のダートチャンプを決定する中央交流重賞「第46回
帝王賞」が28日、
大井競馬場で行われた。2番人気
メイショウハリオが外から差し切り、同レース史上初の連覇を飾った。勝ち時計は2分1秒9。5着までを
JRA勢が独占した。
ゴール前は
JRAの強豪3頭による激しい叩き合い。内
クラウンプライド、中
テーオーケインズ、外が
メイショウハリオ。大井の大歓声が最高潮に達したゴール前、わずかに前に出たのが
メイショウハリオだった。昨年Vに続く勝利で、
帝王賞史上初となる連覇を達成した。浜中は「“なんとかかわしてくれ”と思いながら乗りました。最後は本当に分からなかった。初めての連覇ということで凄くうれしいです」と満面の笑みで振り返った。
人馬は大井の勝ち方を知っていた。道中は焦らず後方4番手付近を追走。ゆったりと自分のリズムを守り、3角付近から徐々にペースを上げる。上がり3Fはメンバー最速の36秒4。大井の長い直線をフルに使い、内
クラウンプライドを鼻だけ差し切った。浜中は「返し馬、パドックから状態の良さを感じていた。いつもラストの直線の伸びがいい馬。勝負どころの反応も良かったです」と相棒の走りを称えた。
46回の歴史を数える
帝王賞で初めての連覇。岡田師は「ここまで成長してくれて何も言うことはないくらい。前走は左回りもクリアしてくれて、距離も1600〜2000メートルまで大丈夫です」と目を細める。これで前走・
かしわ記念からも連勝。近走も
ウシュバテソーロ、
レモンポップなど強敵相手に好戦を続けており、その充実ぶりは際立っている。
次戦は流動的ながら「予備登録をしているコリアC(9月10日、ソウル競馬場)が重賞(G3)になったし、視野に入れています。この先は飛行機の輸送にも慣れておきたいので」と岡田師は説明。その先に見据えるのはまだ未勝利の中央G1、そして来春に待ち構える中東のビッグレース。この日、生まれた“大井の帝王”。その夢は世界に続いている。
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メイショウハリオ 父パイロ 母メイショウオウヒ(母の
父マンハッタンカフェ) 牡6歳 栗東・
岡田稲男厩舎 馬主・松本好雄氏 生産者・北海道浦河町の三嶋牧場 戦績22戦9勝(南関東4戦3勝) 総獲得賞金4億5130万5000円 馬名の由来は冠名+世界一速い鳥類
ハリオアマツバメ
スポニチ