小回りの競馬場で、コーナーを4度回るハンデ戦。福島競馬場芝1800mコースはスタンド前から発走し、馬場を1周少々。向こう正面とゴール前に坂が設けられているものの、ほぼ平坦コース。瞬発力型よりも、コーナーリングの巧みさも含め、ロングスパート型の方が競馬がしやすいコースだ。このレースは世代限定レースとはいえシーズンの境目で、過去10年間で1番人気馬は【2-2-0-6】で3番人気以内馬も【6-2-1-21】。トップハンデは【2-1-0-15】とやや不振傾向だ。

　◎アイスグリーンはあすなろ賞優勝馬で、白百合S2着。前走の白百合Sは好ダッシュから手応えよく3番手を追走し、最後の直線で抜け出したところを勝ち馬に強襲された。ゲート一息、外枠だったこともあって後方からの競馬となったあすなろ賞は外を回りながら早めに押し上げ、良い脚を長く使って激しい競馬をしのぎ切った。これまでの全2勝を小倉競馬場の中距離で記録していることからコーナー4回の競馬に不安はなく、むしろプラス材料だ。

　〇セオは白百合S3着で、3走前のすみれS5着。1勝クラスを勝ち上がったときは不良馬場で頭差の辛勝だったが、3着馬には7馬身差をつけていた。初勝利まで5戦を要した馬だが、その後は逃げ、先行力を武器にオープンクラスでも大きく崩れることなく好走を続けている。切れる脚こそないものの長く良い脚を使えるタイプで小回りコースは脚質的にはあっている。

　▲アグラシアドはミモザ賞優勝馬でスイートピーS3着。デビューしたばかりの頃は力むようなところがあって思うようなレースができなかったが、キャリアを積むごとにそれも解消。もともとコーナーリングが巧みで器用なレースが出来るタイプだが、使える脚が短い印象なので直線の短いコースはプラス材料だが、欲を言えばもう少し内枠が欲しかったか。

　△エマヌエーレはつばき賞2着馬で、毎日杯5着。つばき賞は好素質馬には屈したものの逃げて2着を確保。毎日杯も結果的には先着を許した馬の多くは次走の重賞でもそれなりに結果を残しており、強い相手だったと言えるレースだった。切れる脚こそないものの、この馬の先行力は小回りでは大きな武器になりそうだ。

　△レーベンスティールは東京競馬場芝1800m1勝クラス優勝馬。新馬戦でクビ差敗れた相手はソールオリエンスで、3着馬には5馬身差。未勝利戦を楽勝し、1勝クラス平場戦ではセオに頭差敗れるも3着馬には7馬身差。前走は5馬身差の楽勝だった。まだ若さを多分に残すような走りだが、それでもここまでに示した能力は高い。

　牝馬ながら、スイートピーSを勝って挑む△ウヴァロヴァイト、京成杯2着△オメガリッチマンまで押さえておきたい。