2年目の
佐々木大輔騎手(19)=美浦・菊川=が北の大地で絶賛ブレーク中だ。トップジョッキーの集まる函館で勝ち星を量産し、先週終了時点でトップの14勝をマーク。2位の藤岡佑に2勝差をつけ、函館リーディング獲得が視野に入っている。
今週も土日で21鞍を予定。今や東西の厩舎から引っ張りだこだが、同期の
今村聖奈たちが華々しい活躍を見せる中、ルーキーイヤーは9勝止まり。「悔しかったです。嫉妬みたいな感じで。僕は下手なので『しゃあない』と思いつつ、『また勝った、また勝った』みたいな…」。顔つきは、まだあどけなさを残す19歳。だが、胸の内では反骨心が燃えていた。
今年は早くも33勝。飛躍の要因については「たくさん聞かれるんですが、やっていることは去年と変わらないんです」と本人も不思議そうにする。それでも唯一、スタート技術に関しては手応えを感じている。西村淳の馬への接し方を繰り返し見つめ、自分のものにしたという。「淳也さんのゲート裏と中での馬のいじり方は、すごく参考にしています。今は馬の1歩目について行ける自信が僕の中にある」と胸を張る。
今週を含め函館開催は残り2週。春の新潟では逆転でリーディングを逃しただけに、「今回は意識しないように」と気を引き締める。「競馬学校時代は同期が何かしら賞をもらったんですが、自分だけ“無冠”でした」。悔しさをバネにはい上がってきた若武者が、タイトル獲得へ突っ走る。(デイリースポーツ・島田敬将)
提供:デイリースポーツ