今週は中京芝1200mの新馬戦が行われるが、2018年にこの週の中京芝1200mを勝ったのが、
ロードカナロア産駒の
ファンタジスト。その後は小倉2歳S、
京王杯2歳Sと重賞を連勝した馬で、やはり芝1200mといってもタフな中京での新馬勝ちには大きな意味があるのだろう。
ちなみにこの時の2着が
ルーラーシップ産駒の
ディアンドル。小倉芝1200mの未勝利を勝ち上がった後は5連勝で
葵Sを制覇。古馬になってからは、
福島牝馬Sで重賞を制しており、1着2着が後の重賞ウイナーというレースだった。
【7月15日(土) 中京芝1400m(牝)】
◆
シャドフ(牝、父
スワーヴリチャード、
母シャンブルドット、栗東・
庄野靖志厩舎)
母系に芝で5勝を挙げている
アドマイヤビルゴ(栗東・
友道康夫厩舎)がいる血統。新種牡馬、
スワーヴリチャードの産駒だが、父が現役時代に管理されたのが
庄野靖志厩舎という縁がある。本馬は2022年セレクトセール1歳にて、6600万円(税抜)で落札されている。
最初に栗東へ入厩したのが、4月29日。その後ゲート試験に合格して、再びノーザンFしがらきへ戻って調整。栗東へ再入厩してからは坂路を中心に追い切りを積み重ねており、7月5日は3歳未勝利を追走する併せ馬できっちり同入して、時計は4F52.0秒。この日坂路で追い切られた2歳馬の中での一番時計だった。なお、レースでの鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
【7月15日(土) 中京芝1200m】
◆
ゴージャスゴールド(牝、
父ダイワメジャー、
母ゴールドエッセンス、栗東・
高橋亮厩舎)
半兄
ブラックシールド(父
キタサンブラック)は芝で3勝を挙げていて、母系には2021年
日本ダービーを優勝した
シャフリヤール(
父ディープインパクト)や2017年
皐月賞などG1で2勝を挙げ、現在は父として今年の2歳世代が初年度産駒となる
アルアイン(
父ディープインパクト)がいる血統。
本馬については「小さな馬ですが、それを感じさせない、ダイナ
ミックな走りをする馬」と
高橋亮調教師。7月4日の左回りのCWではラスト2Fが22.3秒の時計をマークし、1週前追い切りとなる7月7日のCWでは5F69.2秒と全体時計は遅めだったが、最後の直線は11.9秒から11.7秒としっかり伸びている。なお、レースでの鞍上は
坂井瑠星騎手が予定されている。
【7月16日(日) 中京芝1600m】
◆
ホルトバージ(牡、父
キンシャサノキセキ、
母プレインズウーマン、栗東・
寺島良厩舎)
半姉に同厩舎で管理されている
ミーナティエルナ(父
ドゥラメンテ)がいるが「姉は骨折があって出世が遅れていますが、能力の高い馬。そういった意味では潜在能力は高いと思います」と
寺島良調教師。「もともと細身でしたが、ここにきて体つきが変わってきましたね」と成長している印象もある。
7月6日はCWで
カネトシショウカとの併せ馬。先行していたこと、
今村聖奈騎手(レースでも騎乗予定)が跨っていたこともあるが、結局相手が追いつくことができずに、こちらが楽々と先着のゴール。時計は6F84.4秒と水準レベルをマークしており「初めてのCW追い切りとしては動きましたね」と同師。追い切り本数自体が多くないだけに、現状の体力でどうかという面はあるものの、これだけ動けばと期待したくはなる。
【7月16日(日) 福島芝1800m(牝)】
◆
チェレスタ(牝、父
ハービンジャー、
母カリンバ、栗東・
松下武士厩舎)
母系には2019年
菊花賞、2021年天皇賞春を制した
ワールドプレミア(
父ディープインパクト)や今年の
日経新春杯など重賞2勝の
ヴェルトライゼンデ(父
ドリームジャーニー)がいる血統。
本馬は5月12日にゲート試験合格後、一旦ノーザンFしがらきへ戻って調整。6月22日に栗東へ戻り、坂路とCWを併用して追い切りを消化。7月5日のCWでは3頭併せの真ん中だったが、あっさりと抜けてきて最先着。6F81.1秒と速い時計をマークできており、とても追い切りを開始して日の浅い動きとは思えない走りだった。なお、レースでの鞍上は
津村明秀騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)