◆第25回
ジャパンダートダービー・交流G1(7月12日、大井・ダート2000メートル=良)
3歳ダート王者を決める第25回
ジャパンダートダービー・交流G1は12日、
大井競馬場の2000メートルで11頭(
JRA7、南関東4)で争われ、大井の単勝1番人気
ミックファイア(御神本)が無敗で南関東3冠を達成した。ダートのレース体系が整備される来年以降は「
ジャパンダートクラシック」と名称変更され10月上旬に開催予定で、現行での3冠最終年に歴史的な強さを見せつけた。
直線残り100メートル。
ミックファイアは内の
ユティタムを置き去りにすると、前を行く
ミトノオーとの差をぐいぐいと詰め、あっさり抜き去った。2馬身半差で01年の
トーシンブリザードに続く史上2頭目、22年ぶりとなる無敗の3冠。地元ファンから割れんばかりの歓声が上がり、高々と腕を上げて応えた御神本は「最高です。言葉が見つかりません」と快挙に喜びをかみしめた。
羽田盃、
東京ダービーの2冠をともに6馬身差のレースレコードで制した脚力は、
JRA勢相手でも揺るがなかった。スタートで内外からプレッシャーをかけられ「道中のペースも違った」と積極策を取れず。だが4角を回ってからは「馬の気持ちが強かった。超一流のメンバーを相手に勝ち切ってくれたことで、今後に光が見えた」と相棒をたたえた。
渡辺和調教師は「自分の馬が、こんな偉業を達成できるとは」と話した上で「これだけの厳しいレースを勝ち切った。センスもいいし、何より心臓が強い」と絶賛。今後は夏休みを取り「秋は地元・大井で行われる
JBCクラシック(11月3日)から、結果次第でチャンピオンC(12月3日、中京)を考えていきたい」。南関東から
スピーディキックが
フェブラリーSで6着。同じ3歳の
マンダリンヒーローがサンタ
アニタダービー・米G1で2着した今年、もう一頭の怪物が新たな歴史を作った。
◆
ミックファイア 父シニスターミニスター、
母マリアージュ(
父ブライアンズタイム)。大井・
渡辺和雄厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・高橋フアームの生産。通算6戦6勝。総獲得賞金は1億5250万円。主な勝ち鞍は
羽田盃・S1、
東京ダービー・S1(23年)。馬主は星加浩一氏。
スポーツ報知