「
函館記念・G3」(16日、函館)
1番人気の
ローシャムパークが直線外を突き抜けて重賞初制覇を飾った。
函館記念初Vとなったルメールが「伸びしろがあります」と評価する4歳馬。
札幌記念(8月20日・札幌)への参戦も視野に、秋のG1戦線での活躍へと夢が広がる。2着に4番人気の
ルビーカサブランカ、3着には2番人気の
ブローザホーンが入った。
前に進路さえあれば問題ない。ハンデ戦らしいゴール前横一線の追い比べを尻目に、
ローシャムパークとルメールが次元の違う脚で悠々と突き抜けた。
「ミドルポジション(中団)が取れたし、馬も冷静だった。3〜4コーナーから彼のいい脚を使ってくれたね。いいパフォーマンスだった。お客さんの応援が後押ししてくれたよ」。実は
函館記念初勝利だったルメールは、馬の力が違ったと言わんばかりに上機嫌で振り返った。
ダービー当日の府中で3勝クラスを勝ち上がり、その勢いで重賞初制覇。馬体重500キロから繰り出すス
トライドはパワフルだ。鞍上は「まだ4歳でも大きな馬で、だんだん強くなってきた。伸びしろがあります」と将来性に太鼓判を押す。
セオリー通りなら広いコースが向きだが、田中博師は「小回りも合うのではないかと思って連れてきた」と説明する。「大きなレースを意識する馬ですが、通過点としてローカル重賞を使ってみたかった。これで選択肢が広がりました」。一線級を目指す上で、コース形態を問わずに路線を選べるのは心強い。
今後について指揮官は「(関係者と)相談になりますね。1回ごとの消耗が大きい馬ですし、今回はキャリアの中では詰めて使った」と明かす。
札幌記念で13年の
トウケイヘイロー以来となる北海道両記念制覇を目指すか、あるいは秋の飛躍に向けて英気を養う夏にするのか。秋のG1戦線への夢も膨らむ衝撃の大楽勝だった。
提供:デイリースポーツ