セレクトセールで2億円以上の値が付いた
ラケダイモーンや
ドゥマイシングなどの評判馬を退け、9日の中京芝2000メートル新馬戦を鮮やかに逃げ切ったのは
ミカエルパシャ(牡=父
エピファネイア、
母ピースオブラヴ・橋口)だった。
エピファネイア産駒といえば22、23日の新馬戦でも新たに計3頭が新馬勝ちと絶好調。そして初年度に
デアリングタクト、2年目には
エフフォーリアと大物を送り出す種牡馬としても定評がある。
ミカエルパシャをはじめとする
エピファネイア産駒の今後が実に楽しみな一方で、これからデビューを迎える産駒のチェックもまた怠れまい。
というわけで、今回は日曜(30日)の新潟芝外1800メートルでデビューを迎える
ミッキースターダム(牡=
母ベルダム・音無)にスポットを当ててみたい。伯母にGI7勝の名牝
ジェンティルドンナを持つ良血馬。大きな期待が寄せられているのは言うまでもない。
「期待はしているんだけど、見た目が…ね。体高がないんだ」とドキッとする第一声を発したのは管理する音無調教師だが、「ノーザン
ファームの人に聞いてみたら“母親に似てる”って言うんだよね。母親もあまり体高がなかったみたい。まあ、
エピファネイア産駒は走る馬でも、体が薄くて小さいのが多いからな」とも。要はノープロブレムなのだろう。
先週の追い切りでは坂路で古馬1勝クラス(
サンライズタイタン)との併せ馬を敢行。さすがに先着とはいかなかったが、4ハロン52.7-13.1秒の上々時計をマークしてみせた。それでも「まだしまいはモタモタしていた。動かしながらのほうがもっと時計は出せると思います」と生野助手はまだまだ良化の余地があることを伝えたうえで、「扱いやすくて、おとなしい馬。追い切りの本数もこなせていますし、順調な仕上がりと言っていいと思いますよ」と現段階でも確かな手応えを口にする。
「血統面はいいからね。期待を込めて芝1800メートルを使います」とは音無調教師。真夏の新潟の地で幸先良くVを決めて、その名の通り、一気にスターダムにのし上がることになるのか。その走りに注目してほしい。
(明神 瑠)
東京スポーツ