30日(日)に札幌競馬場で行われる
クイーンステークス(3歳上・GIII・芝1800m)。同競走は東京、中山、新潟、札幌、函館と5つの競馬場で開催されたことがある。アラブ重賞や、持ち回りの地方重賞では5か所以上で開催された例もあるが、サラブレッドの
JRA重賞では珍しい記録だ。
クイーンSは1953年に創設。当初は3歳(旧4歳)牝馬限定戦で、東京の芝2000m戦だった。その後は開催場を東京と中山の間で幾度も変更して実施され、80年〜99年までは中山で開催。ただし、88年にはスタンド改修のため、新潟で行われた。
00年には牝馬競走体系整備のため、古馬に解放かつ、施行場を札幌に変更。13年にはスタンド工事のため、21年には東京オリンピック等の影響により函館で開催されたため、東京・中山・新潟・札幌・函館と合計5場での開催となった。
かつては
エリザベス女王杯、
秋華賞への
ステップレースだったが、現在では古馬と3歳が激突する“夏の女王決定戦”に変化。時代や競走体系の整備に伴い、レースの位置づけも変わるものだ。開催をきっかけにレースの歴史や過去の勝ち馬を調べてみるのも、また一興だろう。