昨年の2回新潟開催、開幕週のマイルを勝ったのは、牝馬二冠
リバティアイランド(栗東・
中内田充正厩舎)。夏開催でもクラシックの大舞台で結果を出すような馬も出てくるのがこの開催だが、2週目に行われたダート1800mを勝ったのが
ミトノオー(美浦・
牧光二厩舎)。
2戦目のオキザリス賞こそ11着惨敗だったが、その後は3連勝して、
ジャパンダートダービーでも3着と健闘した。来年の3歳ダート路線は三冠競走を創設、盛り上がることは間違いないだろうが、そこに出走してくるであろう馬が今週の新潟ダート1800mの中にいるかもしれない。
【8月5日(土) 新潟芝1600m(牝)】
◆
サフィラ(牝、
父ハーツクライ、
母サロミナ、栗東・
池添学厩舎)
全兄
サリオス(
父ハーツクライ)は新馬から3連勝で
朝日杯FSでGIを制覇。半姉
サラキアは同厩舎で管理され、
府中牝馬Sを勝った後、
エリザベス女王杯、
有馬記念とGIで連続2着という成績を残している。
本馬は4月13日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。ゲート試験合格後に牧場へ戻って調整を進め、7月12日に栗東へ再入厩した。7月26日にレースでも騎乗予定の
松山弘平騎手が跨って、CWで単走の追い切り。開門直後の走りやすい馬場状態だったとはいえ、6F81.0秒を軽々とマークするあたり、スピード能力は相当高そう。「まだ幼いところはありますが、飼葉をよく食べてくれるので調整がしやすいですね。暑さの影響もなく、元気いっぱいです」と
池添学調教師。この時期にデビューするということも踏まえると、2歳GIも意識できるようなレースを期待したくなる。
【8月6日(日) 新潟芝1600m】
◆
ローザサンリヴァル(牡、父
ルーラーシップ、
母ローザブランカ、栗東・
高野友和厩舎)
半姉に同厩舎で管理され、昨年の
秋華賞を勝った
スタニングローズ(
父キングカメハメハ)がいる。母系には新馬戦を函館ダート1000mで勝ち、
函館2歳Sで重賞制覇の
ゼルトザーム(
父ヘニーヒューズ)がいる血統でもある。
本馬は7月26日にレースでも騎乗が予定されている
坂井瑠星騎手が跨り、坂路で単走の追い切り。1本目の坂路を4F75.0秒で駆け上がった後に2本目が追い切りとして4F55.4秒をマーク。時計は地味だが、2本乗っているので、負荷としては十分。
スタニングローズの新馬戦(中京芝1400m)は2着だったが、本馬はどうだろうか。
【8月6日(日) 新潟ダート1800m】
◆
ピュアケミストリー(牝、父ディ
スクリートキャット、
母エレメンツ、栗東・
西園翔太厩舎)
おばには2020年
JBCレディスクラシックを制した
ファッショニスタ(父
ストリートセンス)がいる血統。本馬の母、
エレメンツは
西園翔太調教師の父である、
西園正都調教師が管理していた。
本馬は7月7日にゲート試験を合格した後も在厩で調整されており、7月26日のCWでは3頭併せを一番後ろから追いかけて最先着。6F81.7秒、ラスト1Fは11.6秒という伸びを見せている。7月20日のCW追い切りではそこまで目立つような時計が出ていなかっただけに、ここにきて急上昇といった気配になってきた。
【8月6日(日) 札幌芝1800m】
◆
コルレオニス(牡、父
レイデオロ、
母ヒストリックスター、栗東・
友道康夫厩舎)
半姉に
桜花賞を勝ち、3歳時には
凱旋門賞にも出走(6着)した
ハープスター(
父ディープインパクト)がいる。祖母は
ベガ(
父トニービン)なので、
アドマイヤベガ、
アドマイヤドンといったGIホースがいる血統でもある。
本馬は5月17日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、ゲート試験合格後に放牧。その後は牧場での調整を経て、7月に函館競馬場へ入厩すると、函館Wでしっかりと追い切りを積み重ねている。7月26日の函Wでは2歳未勝利を追走してきっちり先着。時計も水準をマークする動きになってきた。なお、鞍上は
C.ルメール騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)