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エルムS追い切り(2日・札幌競馬場)
第28回
エルムS・G3(6日、札幌)の追い切りが2日、札幌、函館競馬場などで行われた。
セキフウは札幌・ダートコースで武幸調教師自らまたがって併せ馬。今夏の北海道で3戦目だが、上積みを感じさせる体調の良さをアピールした。
久々の勝利の美酒、そして逆転でのタイトル奪取へお膳立ては整った。21年の
兵庫ジュニアグランプリ以来の白星を狙う
セキフウは、札幌・ダートコースで活気あふれる動きを披露した。内
ランフリーバンクス(3歳1勝クラス)と道中はぴったりと馬体を併せる形から、直線では持ったままの馬なりで4ハロン59秒5―12秒7で半馬身先着。自ら手綱を執った武幸調教師は「いい動きでしたよ。硬さが残らないように、(レース当日の)日曜日へ余裕があるように」と、好感触に声を弾ませた。
ラ
イバルの
ペプチドナイルが2連勝した
大沼Sと
マリーンSの近2走は、2着、3着と惜敗して涙をのんだ。それでも復調を感じさせる内容は評価できる。前走後は短期放牧を挟み、指揮官は「こちらに来てからの状態は、むしろ函館の時よりいい。(今夏の)3戦目というのは気にしなくていいのかな」と、さらなる上積みを感じ取っているのは心強い。
札幌は初めてとなるが、これまでサウジアラビアやドバイ、韓国など積極的に海外遠征に挑んでおり、経験の豊富さも強みになる。「いろんな環境で頑張ってくれる馬で、重賞をいつ勝ってもおかしくない力はある。レースでやめるところを持ち合わせているが、本気で走れば通用していい。うまくジョッキーが導いてくれれば」と武幸師。レジェンドである兄・
武豊との3度目となる兄弟重賞Vへ、ボルテージは上がってきた。(坂本 達洋)
◆武兄弟重賞V 18年開業の武幸調教師は
JRA重賞3勝のうち2勝を兄・
武豊とのコンビで挙げている。21年
ファンタジーS(
ウォーターナビレラ)が初の兄弟タッグでの重賞V。今年の
シンザン記念(
ライトクオンタム)が2度目だった。
スポーツ報知