抽選突破の強運で重賞奪取だ！！レパードSにソッコータルマカを送り出す四位師は深謀遠慮の人。深く考えを巡らし、管理馬の将来、遠い先まで見通している。

　その一端が垣間見えたのが水曜の最終追い。当初開門直後、5時過ぎを予定していたが、急きょ2時間繰り下げた。これには理由がある。「あえて暑い時間にやって慣れさせるため」と四位師は話す。

　「暑いからね。人間も馬も一緒でしょ。新潟も暑いから。小倉は風があるからまだマシ。新潟の方が暑いんじゃないかな」。あえて気温が上昇する時間帯に追い切ったのは少しでも体を慣らしておくため。馬優先主義のトレーナーらしい気配り、判断だ。

　いくらかセーブしたCWの半マイル追いだったが、4F52秒1から刻んだラスト1F11秒8が文句なしの鋭さ。「調教は自分から喜んで走る馬じゃないけど最後までしっかり動いた」と指揮官は満足げだった。

　重賞挑戦には少なからず課題もある。500キロある雄大な馬格とは裏腹に“意気地がない”と話す。

　「使うごとに体は締まって良くなっている。でもまだ砂をかぶってひるんだりするところがある。もまれると良くないから、いかに気分良く走れるかだね」

　ならばネーミング通りの速攻仕掛けも。熱い砂上のバトルを果敢先行のタルマカが盛り上げる。

スポニチ