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小倉記念追い切り(8日・栗東トレセン)
今週始まる夏の小倉競馬。幕開けを飾るのは第59回
小倉記念・G3(13日)だ。栗東・CWコースで上々の動きを見せた
マリアエレーナが、当レース3連覇&「夏コク」3年連続リーディングを狙う
松山弘平騎手(33)=栗東・フリー=とのコンビで、史上2頭目の連覇を目指す。
曇天の下、しなやかな身のこなしが光った。連覇を狙う
マリアエレーナは、吉田厩舎恒例の火曜追いで最終追い切りを消化した。いつも通り栗東・CWコースを2周。2周目は軽やかに脚を伸ばし、楽に6ハロン84秒1―11秒3をマークした。高島助手は「本当に順調です。これでも最後は余力が残っていたみたいです」と万全をアピールした。
先週の木曜日は松山を背に一杯に追われ、6ハロン78秒9―11秒4。快勝した昨年も1週前の木曜日に好時計を出した後、当週は火曜追いで仕上げた。調整過程は重なる部分がある。同助手は「夏に向けて調子が良くなる馬。この休み明けは、より一層動きやすくなっている」とさらなる活気を実感している。
1年前はとにかく強かった。好位の内ラチ沿いで追走。絶好の手応えで4角に向くと、1頭だけ別次元の脚で抜け出した。後続に付け入る隙を与えず、レース史上最大の5馬身差でV。のちに2着
ヒンドゥタイムズが
小倉大賞典、3着
ジェラルディーナが
エリザベス女王杯を制したことからも決してメンバーに恵まれたわけではない、価値ある勝利だったことが分かる。
ハンデは56・5キロで、2キロ重く設定される牡馬との比較を考えれば実質トップタイ。しかし同助手は意に介さない。「1年間の実力を認めてくれたということかな。平坦なコースだと行きっぷりも違ってくると思う。秋に向けてしっかり結果を出しておきたい」。
メイショウカイドウ(04、05年)以来2頭目の連覇で、G1戦線に弾みをつける。(水納 愛美)
松山
マリアエレーナで史上初3連覇だ
今週から夏の小倉開催が幕を開ける。主役の一人が、2年連続で“夏コク”のリーディングを獲得している松山だ。その2年はいずれも重賞2勝を挙げるなど内容も非常に充実。「夏が好きですし、小倉も好きですね。暑さは心配ないです」と今年も手応え十分だ。
名実ともに、ジョッキーとしての一歩を踏み出した地でもある。09年3月1日に小倉でデビュー。1Rの
トミケンプライマリで、初騎乗初勝利を成し遂げた。「デビューも小倉でしたし、思い入れのある競馬場です」と明かす。
今年の
小倉記念はレース史上初めて、騎手の3連覇がかかる一戦。昨年に続き、
マリアエレーナと参戦する。1週前追い切りでは「思っていたより時計が出ていました。動けている印象」と好感触。「スタートが上手で器用さが出てきた。夏場に強いタイプ」と相棒も“夏女”だ。今年は例年より短い4週間の開催だが、松山が猛暑の小倉をさらに熱くする。(水納 愛美)
スポーツ報知