真夏のマイル決戦、
関屋記念。新潟競馬場外回りの直線は約659m。向こう正面の直線距離も550mほどあり、都合1200m、75%以上が直線で構成されるコース。そのせいか毎年のように速い時計での決着が続いており、それに対応できる頑強さが求められるレースとなっています。
"頑強なスピード"と言えばGI・
安田記念にも通ずるものがあり、同年の
安田記念を使われた馬の好走が目立つレースとも言えるでしょう。
安田記念での着順問わず、このパターンの勝ち馬を挙げるだけでも、ざっと7頭。コース改修の2001年以降、延べ出走頭数32頭で【7-3-4-18】、勝率22%、単勝回収率260%の好成績となっているのです。
しかし今年の
関屋記念には"同年・
安田記念"に出走した馬は存在しません。ならば "
安田記念出走馬が良い"というデータに とどまらず、"
安田記念に出走できるような馬、実績のある馬が良いのではないか"と考えた場合 どうでしょう。下の表は2001年以降の
関屋記念勝ち馬一覧で、該当年の
関屋記念以前に重賞を勝っていた馬には○、重賞勝ちがなかった馬には×を付けてみました。
■
関屋記念勝ち馬一覧
2001年
マグナーテン ×
2002年
マグナーテン ○
2003年
オースミコスモ ×
2004年
ブルーイレヴン ○
2005年
サイドワインダー ○
2006年
カンファーベスト ○
2007年
カンパニー ○
2008年
マルカシェンク ○
2009年
スマイルジャック ○
2010年
レッツゴーキリシマ ×
2011年
レインボーペガサス ○
2012年
ドナウブルー ○
2013年
レッドスパーダ ○
2014年
クラレント ○
2015年
レッドアリオン ○
2016年
ヤングマンパワー ○
2017年
マルターズアポジー ○
2018年
プリモシーン ○
2019年
ミッキーグローリー ○
2020年
サトノアーサー ○
2021年
ロータスランド ×
2022年
ウインカーネリアン ×
2001年以降、重賞勝ち馬の
関屋記念出走は 延べ122戦17勝、勝率14%の単勝回収129%という成績になっています。続いて重賞を勝てずともオープン特別を勝っている馬はそれなりの成績を残せているのですが、オープン勝ちのない馬は過去22年で1度も勝てていないというデータまでもが見えてきました。つまりは、夏場とは言え
関屋記念は実績重視のレースと言えるところでしょう。
■
関屋記念出走馬、実績別成績
A群…重賞勝ち馬
B群…オープン勝ち馬
C群…オープン勝ちなし
※
JRA成績のみ
A群 122戦【17-8-9-88】勝率14% 複勝率28% 単勝回収129%
B群 89戦【5-5-6-73】勝率 6% 複勝率18% 単勝回収 97%
C群 136戦【0-9-8-119】勝率 0% 複勝率13% 単勝回収 0%
合計 347戦【22-22-23-280】勝率 6% 複勝率19% 単勝回収 70%
※2005年は3着同着
このデータを前提とした上で、2023年
関屋記念出走予定馬のABC区分は下記のようになります。
■A群
アナザーリリックセルバーグララクリスティーヌロータスランド■B群
コンシリエーレサクラトゥジュールビューティフルデイミッキーブリランテメイショウシンタケラインベック■C群
アヴェラーレカワキタレブリーディヴィーナノルカソルカフィアスプライドフォルコメンフラーズダルム ウマい馬券では、ここから更に踏み込んで
関屋記念を解析していきます。印の列挙ではなく『着眼点の提案』と『面倒な集計の代行』を職責と掲げる、岡村信将の最終結論に ぜひご注目ください。
(文・岡村信将)