「
関屋記念・G3」(13日、新潟)
中団のインで運んだ4番人気の
アヴェラーレが、ゴール前鋭く伸びて重賞初V。前日にJRA通算1400勝を飾ったばかりの戸崎圭に笑顔がこぼれた。管理する木村師はJRA重賞通算23勝目。2着に2番人気
ディヴィーナ、3着に6番人気
ラインベックが入り、1番人気の
ララクリスティーヌは9着に敗れた。
鮮やかな差し切りで、5歳牝馬が本格化を告げた。4番人気の
アヴェラーレが、3度目の挑戦で重賞初制覇。当レース3勝目を決めた戸崎圭は「返し馬からいい雰囲気で、調子がいいと感じていました。きょう重賞を勝ったことで、また上を目指して頑張ってほしいですね」と、さわやかに汗を拭った。
レースの
ハイライトは直線残り300メートル付近。四方を囲まれて万事休すかに思われたが、前日にJRA通算1400勝を達成するなど、好調モードに突入した鞍上に焦りはなかった。「終始、手応えが良かった。馬込みを割ってこられる手応えでした」。外に進路を見つけると瞬時に加速し、先に抜け出した
ディヴィーナをゴール寸前でとらえた。
今や重賞常連となった木村師にとっては、非常に思い入れの深い血統だ。厩舎の黎明期を支えた
アルビアーノの初子。母は師に重賞初タイトルをもたらした15年フラワーCを皮切りに、同年のNHKマイルC2着、
スワンSを勝利している。「
アルビアーノにしてやれなかった悔しさを持って、今の仕事をしている。
アルビアーノにプレゼントをもらった気持ちです」と感無量の表情を浮かべ、「これでこの血統の価値が高まったのは間違いない。これから
アルビアーノの枝が広がっていけばと思うし、自分も
バックアップしたい」と改めて決意を表明した。
今後については未定ながら、「この舞台(マイル戦)が合っている。賞金を加算できたし、今後は行きたいところに行けると思う」と指揮官。まずは牧場で疲れを癒やし、秋のマイルG1に殴り込みをかける構えだ。
提供:デイリースポーツ