下記で紹介している
ウールデュボヌール(栗東・
須貝尚介厩舎)はnetkeiba.comのPOG指名馬ランキングでも10位(13日午前時点)に入る人気馬。阪神開催、中京開催でのデビュー予定を延期しての仕切り直しとなるが、函館競馬場での動きは良好な様子。
デビュー予定の札幌芝2000mといえば、2020年の
札幌記念当日に行われたレース。勝った
エフフォーリアは無傷で
皐月賞を制し、
日本ダービーは2着と素晴らしい成績を残した。今年はどの馬がこの番組を勝つのか、そして、その後どんな路線を歩んでいくのか注目である。
【8月19日(土) 小倉ダート1700m】
◆
アンデスビエント(牝、父
ドレフォン、
母アンデスクイーン、栗東・
西園正都厩舎)
母アンデスクイーンは現役時代に
西園正都厩舎で管理され、
エンプレス杯をはじめとする、ダート交流重賞で3勝を挙げる活躍を見せた。本馬はその初仔となる。母系には昨年の
皐月賞を勝った
ジオグリフ(父
ドレフォン)がいる血統。
ゲート試験合格後も栗東在厩で調整されており、8月2日のCW追い切りでは新馬に先行して6F82.8秒をマーク。最初の追い切りでこの時計は素晴らしいし、3F37.6秒も秀逸。1週前追い切りとなる、8月9日のCWでの併せ馬ではレースで騎乗予定の
酒井学騎手が跨り、6F83.0秒。3Fは37.6秒なので、2週前追い切りとほぼ同じ時計だが、ゴール前の余力が明らかに違っており、時計以上に動いたという評価でよいだろう。
【8月19日(土) 新潟ダート1800m】
◆
マーベリックシチー(牡、
父パイロ、
母ラフィネシチー、栗東・
岡田稲男厩舎)
母系には2013年
マーチSを勝った
グランドシチー(
父キングカメハメハ)がいる血統。
岡田稲男厩舎で管理されている
メイショウハリオと同じ
パイロ産駒となる。
8月2日に新馬と併せたCW追い切りは6F81.2秒をマーク。先着もしているが、ただ、後半の時計が3F38.9秒、1F12.9秒。自身に余裕があったとはいえ、ここをどこまで詰めることができるのかという部分に注目した1週前追い切り。レースでも騎乗予定の
菱田裕二騎手が跨ってのCW3頭併せだったが、一番後ろから追いかけて最先着。6F82.4秒で3F37.5秒、1F11.7秒なのでラストもしっかりした動き。追い切り後にジョッキーに感触を聞いてみると「いいものを持っていますね」と好評価だった。
【8月20日(日) 小倉芝1800m】
◆
ホウオウセイメイ(牡、父
レイデオロ、
母モルガナイト、栗東・
音無秀孝厩舎)
2021年セレクトセール当歳にて、1億8000万円(税抜き)で落札された
レイデオロ産駒。
母モルガナイトは現役時代に
音無秀孝厩舎で管理され、半兄
ブラックスピネル(
父タニノギムレット)も同厩舎で管理され、2017年
東京新聞杯で重賞を制している。
2週前追い切りは坂路で4F53.4秒をマーク。まずまずという内容だったが、1週前追い切りとなるCWでは新馬3頭の併せ馬で先行して一番外。6F標識から15秒を切るラップを踏んでいった割には最後まで手応えに余裕がある感じでフィニッシュ。2F24.9秒という時計は決して速くないが、6F82.3秒なら及第点といったところ。この追い切りで更に上昇してくれば。
【8月20日(日) 札幌芝2000m】
◆
ウールデュボヌール(牡、父
キタサンブラック、
母サンクボヌール、栗東・
須貝尚介厩舎)
冒頭にも記したように、最初は3回阪神開催の最終週デビューを目指して調整、それを3回中京開催に延期して調整を進めていたが、結局、一度栗東から退厩しての再調整となった。
ここに向けては、7月下旬に函館競馬場へ入厩。そこから順調に追い切りを消化しており、2週前追い切りは函館芝で古馬1勝クラスを追走して先着。その相手が先週のレースで勝ったことを思えば、間違いなく栗東在厩時よりも動きが良くなっているということだろう。なお、鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)