今週も引き続き「新潟・小倉・札幌」3場開催となる。

　重賞は日曜日にふたつ。まずは小倉競馬場でGIIIの短距離ハンデ戦・北九州記念(小倉・芝1200m)。そして札幌競馬場では、毎年豪華な出走メンバーとなる夏のクライマックスGIIの札幌記念(札幌・芝2000m)が行われる。

　今週も、いつものように過去10年のデータを使って馬券ヒントを導きだしていこう(注・なお札幌記念は13年は函館競馬場開催)。

1.勝てない1番人気は11連敗中？

　いつものようにまずは上位人気馬のチェックから。

　札幌記念は1番人気の勝利が過去11年ないレース。昨年も1番人気になったソダシが5着に負けている。過去10年の成績は【0-4-3-3】。1番人気馬の単勝を買い続けてきた人にとっては悪夢でしかない。ただ馬券圏内には7割の確率で食い込んでいるので、1番人気馬は軸馬からの相手筆頭格と考えておいたほうが良さそう。

　ちなみに2番人気馬は【5-1-0-4】で、単勝狙いならばこちら狙いが正解だったという過去10年。3番人気馬は、昨年のジャックドールが勝っているが【2-0-0-8】とやや不調ぎみ。これ以外で勝っているのは、5番人気馬(2回)と6番人気馬(1回)である。

　2ケタ人気馬で馬券圏内になっているのは2頭だけ。全体的に見れば上位5番人気までの構成で、たまに以下の人気薄が食い込むという傾向だ。

2.やっぱり前走はGI戦使いの馬が良い？

　近年、出走馬のレベルが上がり続けている札幌記念。今年も多くのGI馬が出走メンバーのなかに名を連ねている。

　そのせいもあるが、近年の札幌記念の重要要素は「前走ローテ」となっている。「前走GI使いの馬」が圧倒的に好成績なのだ。過去10年馬券圏内30頭中、前走GI使いは17頭。

　一昨年、出走馬中「前走GI使い」は3頭だけだったが、そのうちのソダシとラヴズオンリーユーでワンツー決着。昨年も上位のジャックドール、パンサラッサ、ウインマリリンはすべて前走GI使いだった。ちなみに前走GI以外では「前走函館記念組」が7頭と多め。

　今年も上位人気勢はほとんどが前走GIから。距離が大きく違う安田記念・天皇賞(春)からでも馬券圏内になる。軸選びは前走GI使い馬が正攻法となるだろう。

3.内枠有利？

　札幌記念は、16〜20年まで5年連続で1枠が馬券圏内になっている。

　しかも17年からは1枠馬の4連勝だった。一昨年は内枠勢が馬券にならなかったが、昨年は再び2枠馬のワンツー決着。やはり内枠の人気上位ならば有利という感じである。

　今年は内枠に人気勢が入っている。特に1枠と2枠は注意しておきたい。

4.逃げ馬の確率は高い？

　昨年は、パンサラッサ・ジャックドールに加えユニコーンライオンもいた逃げ馬タイプ勢。結局はパンサラッサがハナを切り、ユニコーンライオンとジャックドールが続くという激しいレース展開になったが、逃げたパンサラッサが2着になっている。

　一昨年も先手を取ったソダシがそのまま1着。これ以外でも、16年や13年も逃げ馬がそのまま勝っている。逃げタイプは大きく下位に沈むこともあるが、過去10年で逃げ馬は4割の確率で連対。狙いとしては面白い存在だろう。

　今年は昨年も出走していたジャックドール、ユニコーンライオンが出走予定。特にジャックドールには同レース連勝の期待がかかる。

(netkeiba編集部)