今週は新潟で「第43回
新潟2歳S」が行われる。14年
桜花賞馬
ハープスター、22年
マイルCS覇者
セリフォスなど多くの活躍馬を生んでいる出世レースだ。今年も好素材が多数スタンバイ。注目は東京新馬戦を上がり3F33秒3の鬼脚で制した
アスコリピチェーノ(牝=黒岩、
父ダイワメジャー)だ。上がり3F最速馬が過去10年7勝と切れ味を求められるレース。適性ぴったりの舞台で無敗のタイトル制覇に挑む。
黒岩師期待の
アスコリピチェーノが連勝を狙う。祖
母リッスンから連なる母系には
タッチングスピーチ(15年
ローズS優勝、
エリザベス女王杯3着)など活躍馬が多数いる良血。兄
アスコルターレはオープンで2勝(もみじS、
マーガレットS)を挙げている。
東京芝1400メートルでのデビュー戦(6月24日)が圧巻だった。直線で窮屈なところに入り苦しい競馬になったが、外に出されると末脚一閃(いっせん)。上がり3F最速33秒3で他馬を一瞬で置き去りにし、最後は2馬身半差つけ快勝した。黒岩師は「新馬戦特有のスローペースでしたね。前めにつけて長い脚を使うイメージで見ていたのですが、後ろから切れる脚を披露してくれたのは意外でした。調教より実戦で切れる脚を使えたのは良かったです」と振り返る。
2カ月ぶりの実戦だが仕上がりに不安はない。北村宏が騎乗した1週前追いはWコースで併せ馬。終始抑えきれないほどの手応えで余力十分に駆け抜けた。時計のかかるやや重馬場でのラスト1F11秒9は価値がある。「直線は追い出しを待って仕掛けてからしっかり反応できていました。デビュー前よりカイバを食べているし、馬体を大きく見せているのもいいですね」と指揮官も満面の笑み。「1回使ったことで気持ちが高ぶる馬が多いので、折り合いの心配をしていたのですがそこは大丈夫でしたね」と精神面の強さも実感している。
舞台は新潟マイル。切れ味を身上とするこの馬にとってベストな舞台だ。「ジョッキー(北村宏)も、この条件は合いそう、と話してくれています。今回も楽しみです」。年末の2歳女王決定戦へ。まずは残暑厳しい越後で初タイトルを手に入れる。
スポニチ