イ
タリア生まれの腕利きが久々に日本にやって来た。国内外のトップジョッキーが腕を競う
ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が26、27日に札幌で開催される。シリーズ初出場のウンベルト・リスポリ(34)が24日、札幌を訪れ、芝コースの感触をチェック。先週、自身6度目の米G1制覇(
デルマーオークス)で弾みをつけ、9年ぶりとなる
JRA騎乗への意気込みを語った。
日本になじみのあるイ
タリア出身の名手がWASJに出場する他の外国人騎手より、ひと足先に札幌にやってきた。午前10時過ぎ、気温30度を超える中、リスポリは芝コースを歩いて1周した。30分ほどかけて汗だくになりつつ報道陣に写真撮影を求められると気さくに対応。19年以降、拠点としている北米と比べても「
ベリーホット」と笑い「(馬場状態は)少し荒れているね。このコンディションで、できることをしっかりやりたい」と続けた。
日本では11年に短期免許を初めて取得し、
キンシャサノキセキに騎乗した
高松宮記念で
JRA・G1初制覇。12年は
ルーラーシップで香港G1クイーンエリザベス2世Cを制した。14年以来、9年ぶりの
JRA騎乗となるWASJ初出場が決まり「北米代表として来られるのを誇りに思っているし、うれしい。ルメールとは日本でディナーに行ったり、ガイドしてもらったよ」と満喫している様子。札幌は初めてだが競馬ゲーム「ギャロップレーサー」の大ファンであることから「何度もプレイ
ステーションで乗っているから問題ないよ」と笑いを誘った。
WASJは第3戦でAランクの
バライロノキセキとコンビを組む。思い入れがある
キンシャサノキセキの産駒で「お父さんより静かで落ち着いていることを期待しています」と当日を楽しみにする。「お父さんは簡単じゃなかった。直線に向くと、やめちゃうところがあるしコントロールが難しかった」と現役時の印象を振り返った。馬柱を見ながらカタカナを報道陣の前で読み上げ、研究熱心な姿勢がうかがえる。全力の騎乗でパートナーをバラ色の結果に導く意気込みだ。
21&22年
ロデオドライブS、22年ゲイムリーSなど米G16勝の実績を積み上げた。「馬にアジャストして、頭と心と力強さを伝えて騎乗したい。このシリーズを勝ちたい」と結果にこだわり、その上で「札幌で騎乗することがいい方向につながり、ブ
リーダーズCなどで日本の馬に騎乗できれば」と今後を見据える。久々の来日で日本のファン、ホースマンに存在感を示す。
スポニチ