◆第43回小倉2歳S・G3(9月3日、小倉競馬場・芝1200メートル)
夏コクのフィナーレを飾る第43回小倉2歳S・G3(9月3日、小倉)に、
庄野靖志調教師(53)=栗東=が
ドナヴィーナスを送り込む。同馬の父で、自身が管理した
スワーヴリチャードの産駒は初年度から大ブレイク。「管理した牝馬の子供が(厩舎に)戻って来たことはあるけど、種馬の子供が戻って来るのは余計にうれしいよね」と喜びもひとしおだ。
“追い風”に乗りたい。先週までに産駒は
ダリア賞勝ちの
コラソンビートなど10頭が勝ち上がり。11勝は2歳リーディングトップだ。現役時代は4歳時の
大阪杯、5歳時の
ジャパンCでG1・2勝。
その父ハーツクライの産駒も晩成タイプが多いだけに、短距離戦がメインの早い時期からの活躍は意外にもみえるが、トレーナーの見立ては違った。
「
安田記念で3着だったように、速い脚も使えていた。天性のスピードはあると思っていた」。4歳時に現役時代で唯一、出走したマイルG1は1分31秒4で走破。高速決着にも対応した。「
リチャード自身も9月の阪神でデビュー(2着)しているからね」。その後も東京スポーツ杯2歳S2着に、3歳春の
共同通信杯で重賞初制覇。産駒が早い時期から好走している下地も十分に兼ね備えていた。
ドナヴィーナスも初戦こそ2着に負けたが、2戦目で初勝利。前走の勝ち時計1分8秒3はメンバー最速だ。「スピード任せに走っているところがあるので、ためが利く走りを覚えてほしい」とトレーナー。自身が育てたG1馬の娘が、重賞でどんな走りを披露するのか、胸を高鳴らせている。(戸田 和彦)
スポーツ報知