夏競馬も残すところは1週。東のフィナーレを飾るのが9月3日の
新潟記念(新潟芝外2000メートル)です。そんな同競走は過去10年で6回、3連単の配当が10万円超え。波乱のイメージが強いわけですが、その原因とも思えるデータを発見しました。
過去10年の勝者の前走着順。前走重賞で掲示板を外した(6着以下の)馬が4勝。13年などは前走7、6、6着の馬が上位を占めるなど、凡走から再浮上するケースが目立ちます。前走が不振というだけで切ってしまってはいけない一戦なのです。
今年の有資格馬は9頭。中でも注目したいのは
グランオフィシエと
バラジの2頭。まず、
七夕賞13着からの逆襲を狙う
グランオフィシエ。池内助手に話を聞くと「前走は福島適性が一番の敗因でしたね。ただ、今回新潟への舞台替わりはいい方向に向いてくれると思いますよ」。広いコースに替わっての巻き返しを口にしていました。
もう一頭は
目黒記念6着の
バラジ。鹿戸調教師は「
目黒記念後はここを目標に調整してきました。前走はいい内容(0秒4差)でしたが、距離が若干長かった分、二千の方がいいかもしれないです。新潟は相性がいいのでコース替わりで改めて期待ですね」。こちらも好感触です。
他にも前走・
宝塚記念6着の
プラダリア、前々走
新潟大賞典で3着(前走・
函館記念14着)の
イクスプロージョンなどにも目が行きますが、これらは
目黒記念3着の
サリエラとダービー5着の
ノッキングポイントらと同様、人気サイド。振り返れば昨年のこのレースは、前走16着の
カラテ(14番人気)が勝って、前走13着の
ユーキャンスマイル(13番人気)が2着。劇的波乱の流れが来ていると考えれば…よりマークの薄いリベンジ組を狙うのが得策でしょう。
前記2頭は記者の見立てでは
グランオフィシエが2桁人気、
バラジは8番人気あたり。筋書きにふさわしい馬です。駆け出しの暴走と軽視せず、ぜひリベンジ組激走のストーリーに乗っていただければと思います。
(美浦の大穴待望野郎・権藤時大)
東京スポーツ