「
紫苑S・G2」(9日、中山)
新潟記念を
ノッキングポイントで制した木村厩舎が、23年からG2に昇格した
紫苑Sで2週連続の重賞Vを目指す。
キタサンブラック産駒の
ヒップホップソウルは、祖母が
ダンスインザムードの良血馬。今春はフラワーC2着、
オークスでも6着と見せ場をつくり、初タイトルを視界に捉える。未完成でまだ課題は残すものの、美浦Wの追い切りでは目を引く動きを披露した。
初タイトルへ、軽快な動きを披露した。6日美浦Wで3頭併せを行った
ヒップホップソウルは、最後まで余裕の手応えで6F84秒2-37秒1-11秒3をマーク。
ゴールデンシロップ(5歳オープン)に1馬身、
ジャングルキング(5歳2勝クラス)に2馬身先着した。
申し分ないように見えた最終リハにも、騎乗した横山武、木村師は少々辛口だ。横山武は「
バランスに難しいところがあるけど、動きは良かったと思う」と感触を伝える。木村師も「ためて最後にしっかり脚を使えるようにしたい。そのために道中はリズムを整えて、最後にビュッと行けるような調整をしてきた」と課題を挙げた。
両者がこう指摘するのも、この馬の素質の高さを認めているからこそ。
オークスでは
リバティアイランドに離されたものの、2着に0秒3差の6着と力は示した。師が「立ち回りは素晴らしかったと思っている」と振り返るように、タイトルを狙う手応えをつかんだ一戦だった。
あとは実戦で、本来の力を発揮するだけ。師は「中山の二千はスタートしてから直線が長いので、自分のポジションを取る余裕がある」と舞台設定を前向きに捉えている。
未完成ながら、重賞を勝てるポテンシャルを秘めた素質馬。秋の初戦でどんなパフォーマンスを見せるか注目だ。
提供:デイリースポーツ