韓国国際競走が10日、ソウル競馬場で行われた。コリアC・G3は
クラウンプライドが10馬身差の圧勝。昨年のUAEダービー以来、G1での3回など2着4回と惜敗が続いたが、2つ目の重賞タイトルを手にした。コリアス
プリント・G3は
リメイクがレコードVで重賞3勝目。ともに
川田将雅騎手(37)=栗東・フリー=が手綱を執った。
軽く促すだけで十分だった。ソウル競馬場の450メートルある最後の広い直線。川田と
クラウンプライドはずっと別世界にいた。入り口で懸命に手綱を押す
グロリアムンディを馬なりで振り払うと、あとは突き放すだけ。人馬のリズムを整えるような軽快な走りは全く乱れず、楽々とゴール板を駆け抜けた。10馬身差をつける衝撃的な走り。川田は「今日のレースだけなら、サウジやドバイに比べると、メンバー的にもこの馬らしく走ってくれれば結果も出ると思っていました」と口にした。
約1時間前。同じ川田&新谷厩舎で臨んだ
リメイクのコリアス
プリントも、また衝撃だった。中団から楽に先団へ取りついた直線では、ほぼノーステッキで突き抜けた。レースレコードを0秒7上回る好時計で4馬身差。川田は「無事に勝ってくれて、ホッとしています」と振り返る。今後はG1初制覇を目指し、
JBCスプリント(11月3日、大井)へ向かう予定だ。
川田は昨年、自身初の全国リーディングに輝き、今年もルメールとマッチレースが続く。今や日本競馬を引っ張る“エース”はレース後にスタンドへ手を挙げ、現地ファンに応えた。「パドックの盛り上がり方は世界で一番盛り上がっているんじゃないかと思うほどですし、これだけ熱気がある中、韓国の馬と競いながら、勝つことができたことをありがたく思います」。2戦2勝。日本競馬が異国の地で強烈な存在感を放つ一日になった。
〈坂井は2着&3着〉 〇…日本からは坂井も参戦。コリアカップは昨春の
アンタレスS(2着)以来となる
グロリアムンディとのコンビで臨んだが2着だった。「先生と相談していたプラン通りの形だったと思います。勝ち馬は強かったですけども、しっかり頑張れてよかったです」。コリアス
プリントの
バスラットレオンも3着と惜敗。自身にとって、海外3か国目となる重賞制覇はならなかった。
スポーツ報知