3日間開催の初日となった16日、第25回
阪神ジャンプS・JG3が阪神競馬場で行われ、
ジューンベロシティが1番人気に応えて重賞連勝。“絶対王者”
オジュウチョウサン引退後のジャンプ界に、新たな主役として名乗りを上げた。
オジュウチョウサンがターフを去り、絶対王者不在の障害に新星誕生の予感だ。伸び盛りの5歳馬。
ジューンベロシティが
東京ジャンプSに続くジャンプ重賞連勝で“後継者”に名乗りを上げた。「素晴らしい競馬でした」と西谷の絶賛もうなずける横綱相撲だった。
発馬を五分に決め、前を行く2頭を視界に捉えながら好位を追走。レース途中からは、
ハイラップを刻み大逃げを打った
ホッコーメヴィウスを
ターゲットに絞り、早めに仕掛け徐々に差を詰めた。「王道の競馬でどれだけやれるか見たかった」と鞍上。抜群の手応えで直線を向き、最終障害を飛越後にムチが入るとエンジン点火。あっと言う間に後続を突き放した。
「馬も強くなってきていますし、ジョッキーもうまく誘導してくれて完勝だったと思います」と人馬一体の勝利に目を細めた武英調教師。「機動力がある。障害を飛んだ後の一歩目が速い」と特長を明かした。順調なら
東京ハイジャンプ(10月15日、東京)を
ステップに
中山大障害(12月23日、中山)に挑む。春の
中山グランドJ6着に終わった悔しさを年末の大一番で晴らし、障害の頂点に立つ。(戸田 和彦)
◆
ジューンベロシティ 父
ロードカナロア、
母アドマイヤサブリナ(
父シンボリクリスエス)。栗東・
武英智厩舎所属の牡5歳。北海道浦河町・
ヒダカファームの生産。通算29戦6勝(障害7戦4勝を含む)。総獲得賞金は1億2013万円(うち障害8701万5000円を含む)。重賞2勝目。主な勝ち鞍は23年
東京ジャンプS・JG3。馬主は吉川潤氏。
スポーツ報知