秋華賞トライアル「第41回
ローズS」が17日、阪神競馬場で行われ、7番人気の伏兵
マスクトディーヴァが中団から差し切り、重賞初制覇を飾った。これで4戦3勝。連勝の勢いに乗り、
秋華賞(10月15日、京都)でG13連勝中の絶対女王
リバティアイランドに挑戦する。2着
ブレイディヴェーグ、3着
マラキナイアまでが本番の優先出走権を獲得した。
阪神の高速ターフを「黄、黒」縦じまの勝負服が躍動。3頭出走した社台レースホースの中で最も人気薄の7番人気
マスクトディーヴァが直線、外から差し切った。ゴール後、電光掲示板には「レコード」の赤文字が点灯。1分43秒0は21年7月3日に
エスコーラが小倉芝1800メートル未勝利戦で記録したタイムを0秒8も更新する日本レコードだった。
ゴール後、左拳を握って喜びを爆発させた岩田望は「勝った時のイメージでリズム良く運び、中団に落ち着きました。4角からふかして行って早いかなと思いましたが、反応も良くて最後は遊ぶ場面もありました」と快勝を振り返り「レコードは驚きましたが重賞クラスなら、この時計が出るのかなと思います」と冷静に
ジャッジした。
中団待機から繰り出した上がり3Fは33秒2。非凡な切れ味は重賞3勝を挙げた祖
母ビハインドザマスク譲りだ。管理する辻野師は「良馬場の方がいいと思っていたけど想像以上」と驚きを隠せない。3カ月ぶりのレースで馬体重は増減なしの444キロ。「一歩一歩、良くなっている感触はあったが、本格化は来年の秋だと思う」と目を細める。それでも課題のコーナリングは克服。「一つずつ改善してくれて、芯も入ってきたと思う」と成長を感じ取った。
キャリア4戦3勝の新星は
秋華賞でG1・3連勝中の
リバティアイランドと初対戦。師は「春にあれだけのパフォーマンスを見せている馬ですからね。胸を借りる立場ですが、馬の力を上げていければ」と意気込み、連勝に導いた岩田望は「一線級とやり合えますし、まだまだ良くなる余地はある。本番が楽しみです」。G1でも想像以上の走りで“アレ”を目指す。
マスクトディーヴァ 父
ルーラーシップ 母マスクオフ(母の
父ディープインパクト)20年5月12日生まれ 牝3歳 栗東・辻野厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台
ファーム 戦績4戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金6741万8000円 馬名の由来は仮面の歌姫
スポニチ