「
オールカマー・G2」(24日、中山)
天皇賞・春以来となる
タイトルホルダーは21日、主戦の横山和を背に美浦Wでの単走で最終調整。圧倒的な1番人気に支持されながら競走中止に終わった前走から5カ月ぶりの復帰戦へ、態勢を整えた。
タイトルホルダーが輝きを取り戻すべく着実に歩を進めている。美浦Wでの最終リハには、落馬負傷から復帰した主戦の横山和が騎乗。5馬身ほど前に僚馬を置いての単走は、向正面からゆったり駆け出して折り合い良く徐々に加速。直線も手綱は押さえたままだが、背中もぶれずに真っすぐ末脚を伸ばした。6F85秒5、ラスト1F11秒5なら時計としては十分だろう。
鞍上は努めて前向きな言葉を選んだ。「
オールカマーの内容で、この先の秋をどう持って行くかという一戦になります。ここを使ってというイメージの競馬になりますが、動ける態勢にありますね。ただ、伸びしろは残しています」。始動戦の持つ意味を大切に受け止めている。
栗田師もこの動きを及第点とした。「力みがなくて、上手に走ったと思います。手前の変え方など、絶頂時と比べるともうひとつですが、これでトモが使えてくれば」と説明する。
天皇賞・春でまさかの競走中止となった後の休み明け。秋初戦、ここが目いっぱいの仕上げというわけではない。「競馬を使える土台はしっかりと作れました。併せ馬は1本しかやっていないけれど、始動戦としてはいい状態で使えますね。疲労感も回復して、それが体の張りにつながってきた。ベース作りはできました」と指揮官。地力に見合った走りで復活への展望を広げるつもりだ。
提供:デイリースポーツ