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オールカマー追い切り(21日・栗東トレセン)
2重賞の出走馬が確定した21日、有力馬の多くが東西トレセンで最終追い切りを完了した。第69回
オールカマー・G2(24日、中山)のメンバーでは、
ジェラルディーナが連覇をうかがう仕上がりだ。
大好きな季節の到来だ。
ジェラルディーナは新コンビの団野を背に、栗東・CWコースで
ドンフランキー(4歳オープン)を3馬身先行。直線で並ばれると、促されて首差先着を果たした。6ハロン84秒4―11秒8でまとめ、斉藤崇調教師は「後ろから並んでもらい、気持ちを入れるように。体も動いているし、何も問題ありません」と納得の表情。直線はややもたついたようにも見えたが、騎乗した団野も「直線が向かい風で時計がかかった」と不問に付した。
連覇がかかる大事な一戦。ただ、今年は後方からの競馬が続いていることもあり、指揮官は「去年はジョッキー(横山武)がいいポジションを取ってくれた。最近のこの馬だと(位置を)取りに行けないかもしれない」と一抹の不安を漏らす。昨年は好位から運んで内から抜け出す巧みな競馬で快勝したが、直線の短い中山は、道中の位置取りが重要になる舞台だ。
とは言え、後ろからでも長くいい脚を使える点が強みで、決して追い込み一辺倒の馬ではない。速めに動いて4着に食い込んだ前走・
宝塚記念の走りができれば、勝機は十二分にある。団野も「
バランス、後肢の入りはだいぶいいと思う。夏から秋に体調を上げてくる馬で、今も毛づやがいいです」と、自厩舎の馬だからこそ分かる状態の良さに胸を張った。
昨年はここで待望の重賞初制覇を果たし、続く
エリザベス女王杯も制してG1馬への階段を駆け上がった。今年はG1・3勝の
タイトルホルダーなど昨年にも増して相手は強いが、再び栄冠をつかみ、G1戦線へと向かう。(山下 優)
スポーツ報知