中山の「第69回
オールカマー」は4番人気
ローシャムパークが1番人気
タイトルホルダーを差し切り、重賞連勝を飾った。
直線残り100メートル。逃げ切り態勢の
タイトルホルダーに、外から
ローシャムパークの鹿毛の馬体が放たれた矢のように襲いかかる。ルメールが「今日はG2でしたけど、
タイトルホルダーを負かしたので、絶対G1レベルに行けます」と太鼓判を押すほどのパフォーマンスだった。道中はタイトルを射程圏に入れて5番手の外を追走。鞍上は「
タイトルホルダーの近くにいたかった。前に彼を見て、流れに乗れて冷静に走ることができた。最後は凄くいい脚を使ってくれた。レースごとに強くなっています」と褒めた。
田中博師は先週の
セントライト記念(
レーベンスティール)に続いて2週連続の重賞制覇。「上手に乗ってもらえた。メンバーも強くなるので、一段踏み込んだ調教をしたが応えてくれた。競馬場での雰囲気は滞在競馬だった前走(
函館記念1着)より良かった。輸送があっても平常心で臨めました」。成長著しい愛馬に目を細めた。
昨年の
セントライト記念(3着)で
菊花賞の優先出走権を得たが無理をさせず自重。「昨年は成長途上のレベル。1年たって実になってきたかな」と指揮官。この決断が功を奏し、今年1月に復帰後は5戦4勝。「これまでは心身の
バランスから2000メートルがギリギリと思っていたが、これなら2400メートルにチャレンジできると思います。夢のある勝ち方をしてくれて本当に楽しみ。緊張感を持って次走に
トライしたい」と表情を引き締めた。次走は明言しなかったが、当然
ジャパンCや暮れの香港も選択肢に入るだろう。
田中博厩舎は菊を視野に入れる3歳
レーベンスティール、さらにダート戦線には今年の
フェブラリーSを勝った
レモンポップも擁する。次々とスター候補を生み出す新進気鋭の厩舎から目が離せない。
◇
ローシャムパーク 父
ハービンジャー 母レネットグルーヴ(母の
父キングカメハメハ)19年2月10日生まれ 牡4歳 美浦・田中博厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザン
ファーム 戦績10戦6勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億7824万7000円 馬名の由来は英国の風景式庭園。
《記録
アラカルト》
☆騎手&調教師 ルメールの
JRA重賞制覇は
ローシャムパークの
函館記念以来で今年11勝目、通算140勝目。田中博師は
セントライト記念(
レーベンスティール)に続く今年5勝目、通算5勝目。
☆種牡馬
ハービンジャー産駒の
JRA重賞制覇は
ローシャムパークの
函館記念以来で今年5勝目、通算37勝目。
☆東西比較 関東馬は21年
ウインマリリン以来の勝利。通算成績は関東馬55勝、関西馬12勝、地方馬2勝。
スポニチ