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【神戸新聞杯】サトノグランツ 父子3代制覇 父、祖父の蹄跡たどりいざ菊花賞へ

デイリースポーツ
  • 2023年09月25日(月) 06時00分
 「神戸新聞杯・G2」(24日、阪神)

 4年ぶりに阪神へ舞台が戻った出世レースは、3番人気のサトノグランツがゴール前で差し切って勝利。豪腕・川田のエスコートで、ダービー11着からの巻き返し、そして京都新聞杯以来の重賞Vを飾った。2着には10番人気のサヴォーナ、3着に逃げた2番人気のファントムシーフが続き、上位3頭が菊花賞(10月22日・京都)の優先出走権をゲット。1番人気に支持されたハーツコンチェルトは5着に敗れた。

 進化を示すには十分過ぎる走りだった。中秋を迎える仁川で2分23秒5のコースレコードを刻んだのは、ダービーで11着と涙をのんだサトノグランツ。充実の秋へ、この上ない結果で弾みをつけた。

 道中はハーツコンチェルトと並んで中団に待機。やや促しながらの追走で、直線に向いても手応えに余裕は感じない。それでも、馬群を割りながら川田が右ステッキを連打すると、豪腕の叱咤(しった)に応えるかのごとくエンジンが点火。ゴール前でグンと加速し、一気にライバルをかわし去った。

 川田が「よく届いてくれました」と額の汗を拭えば、見守った友道師も「残り100メートルくらいまで“ああ、駄目かな”と思った。最後の2完歩くらいは声が出ました」と笑顔。夏場を充電に充てた効果は絶大で、「返し馬からとてもいい雰囲気で、成長を感じました。一戦ごとに背中が良くなっています。全体時計が速いという得意ではない形でも、勝ち切ってくれたのは成長した分です」と、2歳12月から手綱を任され続ける鞍上も進化を称賛した。

 この勝利で父サトノダイヤモンドとの父子制覇を達成。祖父ディープインパクトもこのレースを制しており、神戸新聞杯初の父子3代制覇を果たした。「おっとりしている馬で距離は全然問題ない」と友道師がジャッジするように、次に待つ3冠目こそ最も輝ける舞台だ。父はここを足掛かりに菊花賞、そして有馬記念までも手中に収め、最優秀3歳牡馬に輝いた。偉大な蹄跡をたどり、悲願のG1制覇、そしてその先へと進む。

提供:デイリースポーツ

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