スマートフォン版へ

【凱旋門賞】スルーセブンシーズ馬場適性高い 尾関師「そこまでゴツくない牝馬が走っている」

デイリースポーツ
  • 2023年09月25日(月) 06時00分
 「凱旋門賞・仏G1」(10月1日、パリロンシャン)

 欧州最高峰の一戦に、今年はスルーセブンシーズが参戦する。G1未勝利ながら、宝塚記念で世界No.1ホース・イクイノックスと互角の勝負を演じた5歳牝馬。決戦を前に、同馬を管理する尾関知人調教師(51)=美浦=がインタビューに応じた。

 -いよいよ凱旋門賞。挑戦に至るまでの経緯を。

 「中山牝馬Sを勝って、次戦を相談している過程でヴィクトリアMか宝塚記念かという話になりました。馬の体調はもちろん、条件的なことや間隔的なことを考えて宝塚記念に決まりましたが、その流れの中で“凱旋門賞に登録するという選択肢も作りませんか?”とオーナーサイドと話をして。仮にそういうチャレンジができる結果が出れば、その時にまた考えましょうと。その後、宝塚記念でいい競馬をしてくれたので、さらに話が進展しました。レース後は少し回復に時間がかかりましたが、放牧先でしっかりと立て直してもらって、秋競馬に参加できる状態になりました。そこで改めて検討し、凱旋門賞へ挑戦することになりました」

 -自身は13年にステラウインドで仏遠征(フォワ賞5着、ドラール賞7着)を経験。ちょうど10年がたった。

 「あの時の凱旋門賞オルフェーヴルがいてね。2着に負けちゃうのか、と…。キズナは直線頑張って4着に来てね。あの頃は、厚い壁の先が見えてきた感じだったけど、そこから先はなかなか高い壁があるな、と感じています。でも実際、あのレースを見て“参加してみたい”という思いが強くなりましたし、タフで本当に最後まで頑張り切れる、気持ちの強い馬が勝つのだなと思いました」

 -自らの管理馬で世界の高い壁にチャレンジする。

 「この10年で高い壁に一番ぶつかっていったのはノーザンファームさん。木實谷さん(NF天栄場長)が“日本で結果を残した馬で、しっかりした牡馬を連れて行っても結果が出ない。きゃしゃとまでは言わずとも、凱旋門賞はそこまでゴツくない牝馬が走っている”と話していました。もちろん、その中で能力が高くなきゃいけないけど、そういった話の中で、この馬でチャレンジしてみてはどうかという話になりました」

 -スルーセブンシーズの可能性について。

 「日本の道悪をこなした馬が挑戦してはね返されているけど、この馬自身も道悪のミモザ賞を圧勝してくれたし、日本でいう重、不良レベルはこなせるかなと。それでいて、この馬は体重的な軽さがあり、ある程度、回転数も高いタイプ。天気はその時になってみないと分からないが、いろんな可能性の中で馬場への適性は高いのではないか。そこは、遠征する一つの材料ではありました」

 -距離に関しては。

 「そこまで心配はしていませんが、本格化する前のオークス(9着)しか二四を走っていないので、そこに対応できるかどうか。の宝塚記念であれだけの競馬をしてくれたし、あと1Fを何とかこなしてほしい。そのあたりを考えて、最終調整は少しでも心肺機能が高まるようにコースで追い切りました」

 -最後に意気込みを。

 「ある程度、前半の入りは鍵になるな、という認識は持っています。折り合いはつくけれど、気が入るタイプなので前半をうまくなだめて行ければ。全然後ろからでは駄目だし、かといって行き過ぎても駄目。そのあたりはルメールジョッキーもよく分かっているだろうし、この馬とのコンビでは全部勝ってくれていますからね。絶妙なところで競馬ができればと思います」

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す