前週(3週目)の中山では当欄で取り上げた
シュバルツクーゲルが鮮やかにデビュー勝ちを飾り、
セットアップ(
札幌2歳S)や
トロヴァトーレ(2週目にデビュー勝ち)に続き、またまた
鹿戸雄一厩舎から楽しみな素質馬が出てきた。秋の中山開催も最終週。土日で計4鞍のメイクデビューが組まれており、
スプリンターズSデーの日曜日には
オジュウチョウサンの半妹が仕切り直しの初陣を予定している。
【9月30日(土) 中山芝1600m(牝馬)】
◆
イノセントキャット(牝、父
シュヴァルグラン、
母イルーシヴキャット、美浦・
久保田貴士厩舎)
現5歳の半兄に同厩舎の
イルーシヴパンサー(
東京新聞杯、
京都金杯)がおり、伯父には
ダイレクトキャッチ(
共同通信杯2着、
中日新聞杯2着)、
ステラロッサ(
スプリングS3着)がいる。「素軽い感じで小気味よく走る。芝の実戦に行って良さが出そう。血統的にも楽しみにしています」と
久保田貴士調教師。鞍上は
田辺裕信騎手が予定されている。
◆
ケープウィッカム(牝、父
ドレフォン、
母レーヴルシード、美浦・
中舘英二厩舎)
近親に
レーヴドスカー(仏G1サンタラリ賞)、
アプレザンレーヴ(
青葉賞)、
レーヴミストラル(
青葉賞、
日経新春杯)、
レーヴディソール(阪神JF)など“レーヴ一族”の活躍馬が並ぶ。伯母には
Bethrah(愛1000ギニー)がいる。「背中がいいし、走りも軽い。コントロールも利くし、調教の動き通りなら初戦から楽しみです」と
中舘英二調教師。鞍上は
石川裕紀人騎手が予定されている。
【10月1日(日) 中山芝1800m】
◆
ウイントレメンデス(牡、父
ゴールドシップ、
母イクスキューズ、美浦・
鈴木伸尋厩舎)
ウインイクシード(
中山金杯2着)の半弟、
ウインキートス(
目黒記念)の全弟。母は3歳時に
クイーンCを勝っており、阪神JF5着、
桜花賞5着など早い時期から活躍した。「6月生まれだけど、ひと追い毎に体力がついてきた。楽な手応えで動けているし、性格も素直。血統的にも中距離向きのタイプだと思います」と
鈴木伸尋調教師。鞍上は
横山武史騎手が予定されている。
◆
スターチョウサン(牝、父
ブリックスアンドモルタル、
母シャドウシルエット、美浦・
小島茂之厩舎)
半兄に
オジュウチョウサン(JGI9勝)、
ケイアイチョウサン(
ラジオNIKKEI賞)がいる。当初は8月の札幌で使う予定だったが、右前球節の外傷で無理せずに延期。放牧に出し、中山でのデビューに目標を切り替えた。
再入厩後は順調に追い切りを重ねており、日曜日(24日)にも軽く時計を出している(ラスト1Fは11.9)。「もう少し時間が欲しいけど、水準級の時計では動けている。牝馬でも男馬のような体つきで背中の感じはいい。あとは集中力を欠くようなところがあるので、そのあたりの対策を考えていきたいですね」と
小島茂之調教師。鞍上は
武豊騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)