秋の短距離戦線の頂点を決める
スプリンターズS(10月1日=中山芝外1200メートル)。残念ながら有力馬の一頭
トウシンマカオは熱発で回避が決まりましたが、各陣営ともに着々と決戦に向けての準備が進んでいます。
そんな中、過去の成績を調べていると興味深い事実を発見しました。それはいわゆる“リピーター”の台頭が目立っていることです。
例えば12年と13年の当レースを連覇した
ロードカナロアや16〜17年連覇の
レッドファルクス。記憶に新しいものであれば19年3着→20年2着の
ダノンスマッシュといったところ。もちろん、連続好走は能力がないとできない芸当ではありますが、相性の有無が占める要素もあるGIなのでは…。ここは昨年の2、3着馬にスポットを当ててみたいと思います。
まずは昨年2着の
ウインマーベル。先週木曜(21日)の1週前追いでは、同厩3勝クラスに脚色劣勢ながらも併入。初めて騎乗した杉原(レースは松山)は「初めてなので比較はつかないですが、4角まではさすがの手応え。すごくいい馬だと思いました。感触は悪くないです」。一方、芝崎助手は「去年2着ですが斤量増と相手関係がカギですね」と語りますが、前記の1週前追いでは稽古駆けしないタイプながらかなりの粘りを見せました。成長力が感じられるだけに今年も注目できます。
昨年3着の
ナランフレグは期待された前走の
キーンランドCで10着。主戦の丸田は「こんなはずじゃないという感じです」と振り返ります。こちらは1週前追いで南ウッドで1ハロン11.6秒をマークして併せ馬先着。丸田は「少し重め感が残っていたので、この一本で素軽くなってくれればという感じですね」。こちらも22年
高松宮記念以来2度目のGI勝利に向けて鼻息を荒くしています。
絶対王者不在の今年は、まばたき厳禁の65秒決戦。ここはリピーター勢力の奮闘に期待したいと思います!
(美浦の大波乱待望野郎・権藤時大)
東京スポーツ