10月1日(日)にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる
凱旋門賞(3歳上牡牝・仏G1・芝2400m)。今年は15頭立てで、日本からは
スルーセブンシーズが参戦する。
渋った馬場での開催が多い
凱旋門賞だが、今年は良〜稍重が濃厚で、軽い馬場を得意とする日本馬にとっては追い風。だが、馬場を克服しても、無敗の仏ダービー馬
エースインパクトをはじめ、世界の強豪14頭が立ちはだかる。
これまで日本調教馬は計30頭(33回)が挑んできたが、12年・13年の
オルフェーヴルなど4度の2着が最高。今年こそ“日本競馬の悲願”なるか。発走予定時間は日本時間の23時5分。主な出走予定馬は以下の通り。
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スルーセブンシーズ(牝5、日・
尾関知人厩舎)
3月の
中山牝馬Sで重賞初制覇を飾ると、続く
宝塚記念では世界ラン
キングトップの
イクイノックスをクビ差まで追い詰める2着。ハマった時の末脚は現役屈指といえるだろう。父は
ドリームジャーニーで、世界に強い
ステイゴールドの血を引いている点も魅力。今年こそ悲願達成に期待がかかる。
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フクム(Hukum、牡6、英・O.
バローズ厩舎)
ひとつ下の全弟は22年の欧州
年度代表馬に輝いた
バーイード(
Baaeed)という良血馬。昨年6月のコロネーションCで待望のG1タイトルを手にすると、今年の
キングジョージ6世&
クイーンエリザベスSでタフな馬場を克服して再び
ビッグタイトルをつかんだ。重賞8勝馬がさらに実績を積み上げるか。
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エースインパクト(
Ace Impact、牡3、仏・JC.ルジェ厩舎)
今年1月の未勝利戦を快勝してキャリアをスタートさせ、そのまま連勝を伸ばして仏ダービーを無敗かつコースレコードで制覇。前走のギヨームドルナノ賞も快勝し、
凱旋門賞には堂々1番人気で参戦する。無敗Vなら13年
トレヴ以来、10年ぶりの快挙。日本馬の前に高い壁となって立ちはだかる。
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コンティニュアス(
Continuous、牡3、愛・A.オブライエン厩舎)
日本のパカパカ
ファームで生産された
ハーツクライ産駒で、今年の英セントレジャーを制している。当初、
凱旋門賞に登録はなかったが、追加登録料12万ユーロ(約1900万円)を払って意欲の参戦。愛国の名伯楽が送り出すクラシックホースが、2つ目のG1タイトルをつかみ、再び凱歌を挙げるか。
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ファンタスティックムーン(
Fantastic Moon、牡3、独・S.シュタインベルク厩舎)
今年の独ダービーを制して同国の3歳頂点に輝き、古馬初対戦のダルマイヤー大賞でも2着に入った。前走のニエル賞は初の国外遠征ながら快勝。その後は
ジャパンCやBC遠征も視野に入れていたが、馬場や長距離遠征を考慮して追加登録。ドイツ調教馬では史上4頭目の
凱旋門賞制覇を目指す。