今週から東京、京都の開催がスタート。初週は3日間開催ということもあり、京都では各日2レースずつ新馬戦が組まれている。これだけレースがあれば、頭数がまばらになることも多いが、早い時期から開幕週の馬場を目標に調整していた馬も多く、どのレースにもそれなりの頭数が集まりそうだ。
下記で紹介できなかったところだが、10月9日の京都芝2000m。ここへ出走予定の
オールナット(栗東・
高野友和厩舎)は半姉に
ショウナンパンドラ(
父ディープインパクト)、母系に
ステイゴールド(
父サンデーサイレンス)がいる良血。
サトノダイヤモンド産駒は先日の
神戸新聞杯を勝った
サトノグランツ(栗東・
友道康夫厩舎)など、これからが楽しみな種牡馬である。
【10月7日(土) 京都芝1600m(牝)】
◆
ルージュプレジール(牝、父
ドゥラメンテ、
母サンドグロース、栗東・
田中克典厩舎)
日本で走ったきょうだいには活躍馬は見当たらないが、母系には
リスグラシューが2着した2018年
香港ヴァーズで3着した
Eziyra(
父Teofilo)がいる血統。
本馬は8月24日にゲート試験を合格し、その後も栗東で在厩調整。入厩時から先週の新馬戦で3着だった
インザモーメントとともに
田中克典調教師の評価が高い1頭だったが、
インザモーメントと一緒にCWで併せていると、どうも相手に見劣る感があった。しかし、先週のCWでは古馬相手の3頭併せで一番楽な手応えで同入。時計は6F85.1秒と遅かったが、やっぱり動く馬だったんだと再認識させられたと同時に、週を追うごとに動きが良化していることも大きいと思う。これで出走態勢は整った。鞍上は
浜中俊騎手が予定されている。
【10月8日(日) 京都芝1800m】
◆
ヒシグランディヴァ(牝、父
シュヴァルグラン、
母ラリズ、栗東・
友道康夫厩舎)
2022年セレクトセール1歳では、牝馬ながら9800万円という高額で落札された
シュヴァルグラン産駒。半兄には昨年の
宝塚記念2着、
中山記念など重賞3勝を挙げている
ヒシイグアス(
父ハーツクライ)がいる。
本馬は函館でゲート試験に合格し、その後は牧場で調整。8月26日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、順調に追い切りを消化。先週のCWでの3頭併せは一番後ろから追いかけて結局前2頭には追いつかなかったが、反応遅れというか、前2頭と同じような脚しか使えなかった。とはいっても先行していたのが、次走
秋華賞を予定している
ハーパー。この馬自身もラストは11.8秒で動いているので、先々週よりも動き自体は良化している印象。なお、鞍上は
松山弘平騎手が予定されている。
◆
モズイージス(牡、父
サンダースノー、
母モズカッチャン、栗東・
松下武士厩舎)
母モズカッチャン(父
ハービンジャー)は2017年
エリザベス女王杯でGIを制覇。初仔
モズマワシゲリ(父
グランプリボス)は2着1回3着1回はあったものの、6戦して未勝利。本馬が二番仔にあたる。
入厩からゲート試験合格もスムーズで、その後も栗東に在厩して調整。先週のCWでの追い切りにはレースで騎乗予定の
岩田康誠騎手が騎乗。新馬2頭との3頭併せ、一番前にいたとはいえ、最後の直線は一番外を回りながら、抜群の手応えで最先着。ラストは11.6秒というラップだった。坂路に関しても、時計自体は地味だが、先週の動きを見るかぎり、すでに動ける状態にあるといった感じ。
【10月9日(月) 京都芝1400m】
◆
グロリアラウス(牡、父
リアルインパクト、
母アンティフォナ、栗東・
斉藤崇史厩舎)
全兄は同厩舎で管理され、2020年
NHKマイルCを勝った
ラウダシオン(父
リアルインパクト)がいる。7月22日にノーザンF空港から栗東へ入厩し、ゲート試験合格後は一旦、ノーザンFしがらきへ放牧という流れで、9月12日には栗東へ再入厩している。
個人的には9月21日のCWでの3頭併せが抜群の動き。一番後ろから追いかけていたが、ゴール前では先行していた
ヒンドゥタイムズとの追い比べになったが、こちらの方が手応え余裕で同入だった。先週の追い切りに関しては、今週の栗東がレクレーションの関係で火曜日全休となるため、9月30日にCWで
ドンフランキーと併せ馬。ラスト1Fは11.4秒をマークしており、これであらかた仕上がったという感じだろう。鞍上は
団野大成騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)