来年のJBC初開催に向けて盛り上がりを増す佐賀競馬。8月31日の
サマーチャンピオンJpnIIIでは場内が華やかに装飾されるなど、準備が着々と進んでいる。その
サマーチャンピオンでは
サンライズホークがオープン初勝利にして重賞初制覇を飾ったほか、九州
チャンピオンシップでは
ミスカゴシマが1年8カ月ぶりの重賞Vを遂げた。
そんな今夏の佐賀競馬は、8月上旬に砂を全面入れ替え。これは定期的なメンテナンスの一環なのだが、気になるのはレース傾向の変化だ。砂を全面入れ替えして以降のレースでは、逃げ残りが多く見られるようになった。下記は入れ替え前後での比較。
【勝率】
逃げ 22.9%→32.0%
先行 13.9%→11.8%
【3着内率】
逃げ 47.3%→53.9%
先行 39.6%→34.7%
※左:入れ替え前(2023年6月〜7月)、右:入れ替え後(2023年8月〜9月)
逃げ残りが多くなった反面、先行馬は勝率、3着内率ともにやや減少。砂を入れ替えた影響はまだしばらくは続く可能性があり、逃げ馬重視の予想をした方が良さそうだ。なお、差しや追い込みに関しては有意差は見られなかった。
ジョッキーでは引き続き
飛田愛斗騎手(21歳)、
山田義貴騎手(19歳)がリーディング1位、2位。「ミスターほとんど
パーフェクト」の異名を持つベテラン・
山口勲騎手は7月1日に負傷して休養していたが、9月10日に復帰した。直後に
園田競馬場で行われた
ゴールデンジョッキーカップでは
武豊騎手と同ポイントを獲得しながらも、「最上位着順を記録した者が上位」というルールで惜しくも優勝を逃したが、総合2位で存在感を示した。
10月1日には新設重賞・
ネクストスター佐賀が行われた。地元の2歳馬限定戦で、全日本的なダート競走の体系整備に伴って実施される1着賞金1000万円という高額レース。
ウルトラノホシが前走・
九州ジュニアチャンピオン4着から巻き返して勝ち、2歳チャンピオン候補に名乗りを上げた。こちらはダート1400mの短距離戦だが、同月22日にはダート1800mのカペラ賞もあり、2歳秋の早い時期から得意距離を究めることができるローテーションとなっている。2歳戦はさらに盛り上がっていく。
また、2歳では
JRAで珍名馬として注目を集めた
トンコツラーメンが佐賀に移籍。その名の通り九州産馬で、現在は
北村欣也厩舎に所属している。
佐賀競馬場内には「龍ラーメン」という豚骨ラーメンの人気店があるが、負けず劣らずの人気に推される走りが期待される。
さらに古馬重賞も年末に向けて盛り上がりを見せ、目玉は
有馬記念当日の12月24日に行われる
中島記念。
有馬記念同様、ファン投票によって出走馬が決定されるとあって、ファンも一緒にレースを作り上げることができる。
(文・大恵陽子)
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