ごまかしの利かない東京マイルコースで行われる秋競馬最初の2歳重賞で、過去の優勝馬には
サリオスや
グランアレグリア、
ダノンプレミアムらが名を連ねる出世レース。昨年の優勝馬
ドルチェモアも
朝日杯FSに勝って
最優秀2歳牡馬に選出されている。
重賞に格上げされて今回で10回目。過去9回のレースでは、前走で新馬戦を勝ち上がってきた馬が【6-7-2-13】で未勝利戦を勝ち上がってきた馬は【3-0-4-19】。勝ち馬に限れば、すべてが前走で勝利した馬となっている。
◎
ボンドガールは東京競馬場芝1600m牝馬限定新馬戦優勝馬。前半3ハロン37.1秒、半マイル通過49.2秒というスローペースを3番手で追走し、最後は11.2秒〜11.0秒〜11.1秒というレースラップを推定33.0秒の末脚で快勝した。
ダノンベルーガの半妹という血統の
ダイワメジャー産駒。
母コーステッドがBCジュヴェ
ナイルフィリーズターフ2着ならマイル適性は高いはず。牡馬相手にひとつの試金石であることは間違いないが、この新馬戦は6着馬までがすでに勝ち上がっており、レベルの高い1戦だった。結果次第では
桜花賞候補として大きく前進する。
〇
ゴンバデカーブースも東京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。前半3ハロン35.9秒、半マイル通過48.1秒の流れを自ら作り、最後は11.5秒〜11.4秒〜11.8秒でまとめた。当時の2着馬、3着馬はすでに勝ち上がっておりレースレベルも高い。新種牡馬で米国
年度代表馬ブリックスアンドモルタルの産駒で、
ディープインパクト産駒の
母アッフィラートは
中山牝馬S3着馬で、祖
母レディオブヴェニスはキャッシュコールマイル招待S優勝馬。将来的にはマイルというよりも中距離路線で頭角を現しそうな血統だが、だからこそ今時期のマイルでは信頼できる。
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エコロマーズは福島競馬場芝1800m優勝馬。若さ溢れるようなレース内容で口を割りながらの追走だったが、3コーナー過ぎから先頭に立つと、追いかけてくるラ
イバルたちを完封した。前走のアスター賞は出遅れた馬にスタート直後に内から激しくぶつけられてリズムを崩してしまった。中山マイルだけに痛い不利だった。祖母に
デルマーデビュタントS優勝馬
セットプレイを持つ
シルバーステート産駒。現段階では、どちらかといえば小回りコース向きの印象も受けるが前走を度外視して注目したい
△
シュトラウスは東京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。この時は不良馬場だったので時計の比較が難しいが前半3ハロン37.8秒、半マイル通過50.1秒の流れを作り、最後は11.5秒〜11.4秒〜11.6秒でまとめて後続に9馬身の差をつけた。父も、母も国内マイルGI優勝馬。前進気勢が強すぎるような面も垣間見えるのがやや心配だが、能力は高そうだ。